駅のホームに向かう階段を降りるときに


登ってくるのは黒い影


みんな下を向くか、


わざと目を瞑っている


私は恐れる


その影たちが、あまりにも多くて


現実のように見えてくるから



時間がない


彼らを避けて


急いで階段を降りる


影が乗ってきた電車に乗らなければいけない


いや


線路を走っていくこともできるが



わたしには選ぶ権利がある


けれどもし、あの影が現実なら?


線路を走ることが危ないと知った


賢い人々の影だったら?



わたしには線路を走る力があるのだろうか


今はとりあえず


ハンマーを握りしめ


小さな羽根をつけて


電車に乗るつもりだ