Twitterで1話だけ載っていた、
65歳の女性が自分が映画を見る側ではなく、
作る側になりたかったのだと一人の大学生の子と触れ合った事で気づかされる話。
Twitterで見てすごい、と思いました。
その人が映画を作りたいと気付く時に波が押し寄せる描写も、その波に足を持っていかれそうになった描写も、
ある、と思いました。
私は映像ではなく、イラストなどの制作をしますが、
こんな時ある、と思ったんです。
自分の経験のように感じて、読んだ後ふわふわしました。
ただ、Twitterだったので一話完結の読み切りのつもりで読んでいました。
だったので書店で、どこか、私には、海辺に見えた場所で髪を靡かれながら、女性が笑顔でカメラを構えている表紙の本を見た時は
「あ、」
と思いました。
あの時の、あの時のお話の人だ、と。
直ぐに買いました。
もう2巻まで出ていたのでどちらも買いました。
とても良かったです。
とても面白かったです。
今から読む人も居るので、ネタバレとかはしたくないですが、
私はこの作品が好きです。
自分が言葉に出来ない感情が、具現化されているようで、なんだか所々で泣きたくなります。
中学生までは本が大好きでずっとずっと読んでいましたが、高校で日常が進むにつれて読めなくなっていきました。
中学生での本は私の逃げ場で居場所でした。
高校での本は私の娯楽でした。
でも、友達との寄り道や、高校で学んでいた絵で娯楽であったり居場所であった本はなくても大丈夫になりました。
それでも活字は好きでシャンプーなどの裏の説明をお風呂の中でずっと眺めていたりしました。
そして最近また図書館や書店へ行き始めました。
一度入ると時間を忘れてしまうのは変わっていませんでした。
中学生でも高校生でもなくなった私に
これから本がどんなものになっていくのか
今まで読んでいた本がどんな風に感じるようになっているのか、楽しみです。
今日読んだ本は、「海が走るエンドロール」
たらちねジョンさんの作品です。
私は単行本派なので続きがでるのが楽しみです。