歌において音程が正確であることは最重要ですが

”ただ音程が良い”だけではミュージカル俳優、歌手、オペラ歌手としては役に立ちません、、

音大時代によく思ったのですが、楽器の方（ピアノ、バイオリン、、）はとても音感が優れています。

で、コンコーネなど歌ってもらうと、

自分という楽器から出る音が音程やリズムが悪いなんて耐えられない

人達でありますので、音程、リズム感はめちゃくちゃ良いのです。ピッチも。

しかし、発声が歌手ほどに鍛えられていないので、良い声で歌えてはいない。

発声＜音程　ということになっている場合が多々ありました。

喉をしめていようが、スカスカの裏声になってしまおうが、とにかく音程とリズムは死守したい

もし音程測定器のようなものがあって、それで計測してみたら音程は正確でしょう、

しかし、歌声としては　△　（もちろん素晴らしい人もいます！）

一方で、歌い手というのは基本的に　発声＞音程　でスタートします。

まず声を作る＝楽器を作る。

いくら音程がよくても発声が悪かったり、声がよくなくては歌い手にはなれません、、

まず音程を無視して、声を作る、作る、作る、、　こんな作業を私もやりました。（音程なんか気にするな！）

もちろん、ソルフェージュも歌を習った初期から並行してやりますが、

コーリューブンゲンであっても

”今やっている発声で歌うようにする”ことを大事にしているので、発声の先生がソルフェージュもみてくれました。

スペインのオケでバイオリンを弾いている友人がよく言うのですが、

「オペラ歌手はリズム感、音程が悪いことが多いと　楽器の人たちからは思われていることが多い。

あと、うまくない人ほどゲネで声を出さないで、本番だけ大砲みたいな声で歌う。

ゲネはオーケストラにとっては歌手の声のボリュームが知りたいのに・・

大体、ゲネで声をセーブしなくてはいけないようなのは発声が悪いとしか思えない。

一流のオペラ歌手はゲネも普通に歌う。

特に音程もリズム感も良くてオケも気持ちいいと思ったのはグルベローヴァって人」

・・というように、発声＞音程の　名残があるというか、、声がよければ全てよし

という風潮が悪くも残ってしまっているところもあります。（少し前の時代の話なので今は少し改善されてると思いますが）

まとめると

・音程とリズムが良いだけではダメ

・声が良いだけではダメ

当たり前ですね。

１　発声が悪いから音程が悪い

２　音程の感覚がそもそもないから音程が悪い（譜面を見て歌にできない）　

この場合が多いので、

発声をよくして、喉のストレスがない、体を使った状態で歌う。

さらによく調律されたピアノと、先生（私）が歌うことで良い音のピッチを体感してもらう。（一緒に歌うとずれているのに気づいてもらえる場合が多いです）

ミュージカルの方々もたくさん教えていますが、昔でいうレコ勉（楽譜から音を掘り起こさずに聞いて覚えるだけのこと）が基本になっていますが、あと一歩音感を鍛えて音楽的にステップアップしたい　と思えば、

楽譜の勉強、楽譜から音を導き出す、ソルフェージュ。それが歌の土台を作ってくれるので、見直してやるといいと思います。ただし、良い発声　で！

（一方で楽譜に頼り切りになり音楽の躍動感が感じられなくなったら逆にレコ勉をしてもらうこともありますが）

もうすぐ私も数回目となる国際声楽コンクール東京　の審査員があります。

上手い人は、やはり音程感覚、ストーンと通る声、役として歌えている　などがありますね。

それから　劇団四季オーディションもついに発表されました。それ以外にもレミゼ子役オーディション、

アニー、、東宝ミュージカル　等々　たくさんあります。

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音程を良くするとは