あれから、

抗がん剤の量が増えました。



4月に転移した、

あれから。




主治医と相談して、

自分の意志で量を増やした。



5年前、

抗がん剤の副作用が強くても、

泣きながら寛解目指して頑張っていた。



無事に奏功して、

あらあら、

もしかしてがん細胞は

私の体からまとめていなくなったのかも



そう思って

主治医とも相談して

生活と仕事に支障のない範囲まで

抗がん剤の量を減らして継続した。


なんせ「死ぬまでやめられない」と

断言された抗がん剤なので

長く付き合っていくために

心の余裕が必要だった。




再発・転移のない

奇跡のような日々は三年続いた。

勝手に、

もう治ったんだと思っていた。





そして、転移は突然に。





肺に、こっそり忍び込んできた。

コロナ後遺症のフリをして。


もう絶対「そう」じゃないと

誰もが思っていたのに


どうしてまた。


どうして私だったんだろう。




悩んでいてもしょうがない。

また辛い副作用に耐えるのは、

考えるだけで苦しかったけれど

油断すると次こそ

命を取られるかも知れない。



病の脅威は、

息を潜めて

私のすぐそばまで

来ている気がした。




負けてはいられない。




抗がん剤、

これは私の命をつなぐ薬





治療を頑張ったその先の未来に、

小学生、

高校生、

社会人、


成長していく息子の姿が見える。


家族3人で笑う。



そこには私も欠けていないのだ。



理想の未来を思い描いては、

副作用のしんどさに目をつむる。



でも、ここで足を止めている暇はないんだ!


進め、進め、未来へ。



私は今日も、命をつなぐ薬と歩く。



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