
あの時…この湖畔に宿を取って一緒に泊まったのが昨日の事のように思い出されます。
何故この駅近くの宿にしたのかが恥ずかしながら今頃ようやくわかって来ました。初めてこの地を訪れる僕にこの諏訪湖を存分に眺められるようにとの粋な計らいをしてくれていたのでしょう。そんなあなたの気持ちも他所にあの頃の僕はまだ無邪気にはしゃいではただ笑ってるだけでしたね。何気ない日常の陽だまりの中であなたと同伴して居ても気づかずに居ましたが、今こうして再びひとりで此処にやって来るときちんと置き石しお膳立てしてくれていたあなたの気持ちがよくよく手に取るようにわかって来ました。
いつの時代も先行く人は居残る人々に何かを準備し残してくれてるように思います。
独り立ち出来る様にとのあなたなりの優しさや計らいをこの胸に染み渡らせながらあなたが隣に居ない諏訪湖をひとり眺め歩いてみました。

人生はいつもそう…目の前にある幸せに気付かないものですね。
みんないずれはひとり孤独になるのでしょう。
それは仕方ないことですね。
あの時確かにあなたはここに居ました。
そしてあの時確かに2人諏訪湖を眺めましたね。
そちらでは元気にしてますか…。







〜岡谷市、茅野市諏訪湖にて