寺報の電子版を公開致します。

 

寺報 明蓮寺              第 2 号 2019(令和元)年 7 月 9 日               
発行 真宗大谷派 釋師山「明蓮寺」(志賀町長沢イの 6 番地 ℡0767-32-0086)

 住職 谷野了 (住職携帯  e-mail )                            
 

ご挨拶 住職就任に際して
 仲夏の候、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。又、先日勤められました祠堂経 にも多くの方々にご参詣頂き誠にありがとうございました。  さて、去る 5 月 28 日に本山の真宗本廟(東本願寺)において、門徒総代の上杉幸さん同席のもと明蓮寺の住職就 任の辞令を受け、当寺二十二世の住職となりました。  住職就任に際してはご門徒の皆様始め、多くの方々にお世話になりましたこと、改めて御礼申し上げます。引き続き ご指導・ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます。  又、先日祠堂経初日のお勤め終了後に行われました、住職継職式の際には多くの方々に就任のお祝いを頂戴いた しましたことも重ねて御礼申し上げます。

 

今号の言葉   「経教はこれを喩うるに鏡の如し。しばしば読み、しばしば尋ぬれば、智慧を開発(かいほつ)す。」 この文は中国の善導大師が著した『観経疏』に書かれているものです。善導大師は親鸞聖人が大切にされていた七 高僧のお一人です。普段の勤行で読まれている『正信偈』には七高僧の名前がすべて読まれておりますが、善導大 師のお名前は「善導独明仏正意(ぜんどうどくみょうぶっしょうい)」の句で読まれております。  さて、冒頭の言葉ですが、最初にお経や仏の教えは鏡のようなものだと述べています。私たちは自分の顔を確認す るには多くの場合鏡を使用します。自分の顔でありながら鏡のような道具を使わないと私たちの目は自分の顔を見る ことができないのです。姿ではありませんが、私たちは自分の耳で自分の声色を正しく聞くことができません。自分の 声が録音されたものを聞き何とも言えぬ感覚にとらわれた経験を持つ人は多いのではないでしょうか。このように私 たちは自分自身を日頃から正しく捉えることができていないのです。親鸞聖人は『正信偈』で自らの姿を正しく捉えら れない私たち衆生のことを「邪見憍慢悪衆生(じゃけんきょうまんあくしゅじょう)」〈訳・誤った見解を持ち、おごりたか ぶり、悪を重ねる人々〉と述べております。  仏法という鏡を通して、「邪見憍慢悪衆生」と言われる自らの姿に気付くことがまずは求められているように思います。 そのような自分に出会う歩みを通して、また他者とも出会っていけるのではないかと思います。

 

ご案内(当寺・教区内の仏事、行事のご案内です。) ※ご不明な点はご遠慮なくお尋ね下さい。

Ⅰこんごう会のご案内 以下の日程にて「こんごう会」が勤まります。  これは真宗寺院においては能登地区以外で勤まることのない大変珍しい仏事です。この地域の真宗寺院の多くが、 創建当初は他宗であったことを現代に伝える貴重な仏事と言えるかと思います。  他家に嫁入り、婿入りした方が実家の両親を始めとする先祖代々の諸仏(故人)の遺徳を偲び、自らの命の原点を 見つめなおす仏事として現在まで連綿と受け継がれてまいりました。  貴家ご出身の孫門徒の方にお知らせ頂き、この伝統的仏事が末永く護持されていかれますようご門徒の方々ととも に参詣・ご聴聞頂きますようご案内申し上げます。  皆様のご参詣お待ちしております。 こんごう会 日時 7月25日(木)
   受付         10 時頃~   

 お斎(芝寿司弁当)11 時 30 分~    

  勤行         12 時 30 分~   

  法話         13 時~   ※受付では蝋燭代と米二升(又はお供え)をお願い致します。 

  ※こんごう会においても若干数の祠堂経申込みをお受けいたします。準備の都合がございますので予めお知らせ下さい。  

  ※お焼香の際は香料 100 円、法話の前にはお賽銭 200 円をお願いします。

  法話 七尾市田鶴浜 得源寺 大橋友啓住職

・住職から一言(大橋友啓住職は私とは従兄の関係にある方で、現在能登教区の教化委員研修部門の部長をされております。 大変分かりやすい歯切れの良い語り口で法話をされます。年一回のこんごう会だけの機会です。どうぞ皆様ご聴 聞下さい。)   

 Ⅱ能登教務所「こころの広場」

 ・日時  2019 年 7 月 20 日(土)午後2時~4時

・講師  高光 紀里氏 (金沢教区専称寺)

 ・演題  「ほんでいいがや」 ・参加費 500 円

Ⅲ能登教務所「夏の子どものつどい」                                               

 ・日時  2019 年 7 月 29 日(月)~31 日(水)                                                                               

 ・会場  能登教務所                                                                             

 ・対象  小学校4年生~中学3年生                                                                                            

 ・参加費 7,000 円                                                            

 ・備考  荒天の場合日程変更の可能性有り。      申込み〆切 7 月 16 日(〆切間近です。ご注意下さい。)     

  当寺の掲示板にポスター掲示してあります。ご希望の方にはチラシもお渡しします。

・住職からの一言 能登各地のお寺さんのスタッフが親切・丁寧に対応して下さいますので、初めてのお子さんでも安 心して参加できます。能登各地から参加する同世代の参加者と交流を深める良い機会となるはず です。あと、能登教区からの補助も入っているので参加費用が比較的安価になっています。

 Ⅳ大谷大学公開講演会

・日時 2019 年 8 月 23 日(金)午後 1 時 30 分~3 時

 ・会場 能登教務所研修室 ・講師 井上 尚美 氏(大谷大学教授)

・講題 人が育つということ「聖徳太子の護持養育」

・住職からの一言 大学のない能登地区で大学の先生のお話を聞かせて頂ける貴重な機会です。
 
ニュース

Ⅰ責任役員・総代・世話方合同会議のご報告 

 6 月29 日に開催されました、責任役員・総代・世話方合同の会議において報告・審議された内容についてお知らせ 致します。

 ①寺院規則の変更  包括団体の東本願寺の規則変更及び民法の改正に伴う変更を実施  今後、本山の指導の下、監督官庁(県庁・法務局)へ変更届けを行うことで確認

②責任役員・総代の交代・任期  責任役員のうち、住職がつとめる代表役員は先代住職谷野了勝から新住職谷野了に交代する  他の 2 名の責任役員のうち谷野暢子(前住職妻)は辞任し、谷野明勝(新住職弟・県庁職員)と交代する。  (代表役員以外の責任役員 1 名は僧籍を有する者とするという寺院規則に合致させるための交代)
 他の責任役員及び、総代の任期は 2020 年まで  現在 3 名となっている総代の定数変更を次の任期までに検討する(3 名は最低数、変更の場合は増員)

  ③今後の寺院のあり方に関する報告  寺院の業務内容報告や、能登地区で廃寺や寺院の統廃合が散見される状況において、明蓮寺の活性化にむけた 提案と意見交換等を実施 

 ※寺院活性化に向けた提案・意見(抜粋)   インターネットの活用、寺カフェ、音楽コンサート、門徒総会の開催等

 ④本堂、外トイレ改修に関する提案  現在和式になっている本堂、外トイレを洋式・水洗に改修する検討をしております。  費用の捻出方法等様々な検討課題があるので、当面の間、洋式トイレ使用希望の方には庫裏のトイレを開放致しま す。→ 先日の祠堂経から実施

※③今後の寺院のあり方については皆様からも広くご意見を募集しております。

 Ⅱ境内清掃ご参加ありがとうございました 6 月 25 日に実施しました、早朝の境内清掃に 2 名の方がご参加下さいました。早朝の一時間程境内の草抜き、落 ち葉掃きなどをして頂きました。ご協力頂きましたお二人に厚くお礼申し上げます。
Ⅲ明蓮寺LINE及びブログ(アメブロ)開設しました 明蓮寺のLINE及びブログ(アメブロ)を開設しました。LINEに関してはスマホ等で下のQRコードを読みこませて 下さい。ブログはアメブロで「釋師山 明蓮寺」で検索をかけて下さい。  いずれも当寺の情報等をお知らせ、掲載してまいりますので、是非登録・検索してご活用下さい。
 
お知らせ

Ⅰ仏縁つなぐ結婚念珠・誕生念珠のお渡しについて 東本願寺ではご門徒の方のご結婚やお子様の誕生という人生におけるお祝い事に対して、記念の念珠をお渡しし ております。結婚をされた場合やお子様がお生まれになった際はお寺までお知らせ下さい。後日念珠をお持ち致しま す。(最近ご結婚された方、お子様がまた小さい方もお知らせ下さい。)

 Ⅱ明蓮寺境内の墓地ご利用の方へ

日頃から明蓮寺墓地の維持・管理に何かとご協力下さり、ありがとうございます。8月の旧盆が近づいてまいりまし たので、以下の事項について内容のご確認をお願い致します。尚、下記の事項はご家族の方や墓参されるご親戚の 方にもお知らせ下さるようお願い致します。

①永代にわたる墓地の護持・相続のため、真宗門徒の務めとして、年に一度以上の墓前読経をお願い致します。

 ②旧盆期間中の墓前読経は 8 月 13 日~16 日です。この期間中は住職又は寺族が予約なし(予約も可)で、当日対 応致します。(当日の読経の申込み状況によってはお待ち頂くこともございます。)この期間前後(12 日以前及び 17 日以降)は電話等で事前に予約をお願いします。

 ③暑さ等により、墓前読経が難しい場合は事前にご相談下さい。本堂でのお勤めに変更、又は読経の内容を変更致 します。 

 ④墓地横の畑にあるホースを直接伸ばしての墓石清掃はしないようお願い致します。バケツ等に直接水を入れてご 利用下さい。 ⑤墓地の周辺部などの共用部分は管理者で清掃を行いますが、それぞれの墓石周辺は各墓地使用者の方で清掃 をお願いします。

 ⑥当日お供えしたものは必ずお持ち帰り下さい。また、蝋燭は土台が固定されたカバー付き以外は消灯をご確認下さ
い。(蝋燭をカラスが持ち去るという事例があるようです。)

 ⑦墓地内、周辺部にはゴミは捨てないで下さい。諸仏(ご先祖)の空間です。(お花を包んでいたセロファン、輪ゴム、 ペットボトル、燃え残りの線香・蝋燭、軍手がよく見られます。すべてお持ち帰り下さい。) 以上ご理解・ご協力の程、よろしくお願い致します。 尚、8月10日頃以降本堂内陣は盂蘭盆会の荘厳になります。旧盆期間中だけの荘厳です。墓地使用者に限らず、ど なた様でもお参りくださいませ。
 
終わりに  

 前回の寺報を発行してから約 2 ヶ月が経過しました。年間 4 回の発行目標から考えると少しペースが早いかなとも 思いましたが、「こんごう」や「旧盆」が控えていることや先日の責任役員・総代会の報告の必要から、今月、発行する ことに致しました。従いまして、次号は少し期間が開くかもしれませんが、どうぞご容赦下さい。  第一号を発行した後、何人かの方から「よくまとまっている」「お寺の様子が少しは理解できた」等いくつものお褒め のお言葉を頂戴しました。大変有難いことで、この第 2 号を作成する際のエネルギーにもなっております。お読み頂い たことに心より感謝致します。  ただ、本人に気を使っている面もあろうかと思います。さらなる内容の充実をはかる意味でも肯定的な意見だけでな く、批判的なご意見・ご感想もお寄せ下さればと思います。  さて、話題は代わりますが、先日京都の家で取っている新聞の折り込みチラシを見て複雑な思いになったことを紹 介したいと思います。  そのチラシは葬儀社のもので今、流行りの家族葬の紹介の他、通夜・告別式無しの直送タイプ(葬儀場に全く行か ず、火葬場で待ち合わせするものもあるようです。)なる商品の紹介がされていました。家族葬にも様々な課題がある と思いますが、さらに課題が多いと思われる直送タイプに言葉を失うしかありませんでした。この商品は身近な一人の 死を契機とした葬儀という儀式を通して参列者が確かめることができたはずの命の深さ、重さを確かめる機会を奪っ ているものと言えるでしょう。このことが進んでいけば死というものがさらに一般の方々から縁遠いもの、見えないもの になってしまう危機もあります。  様々な悲惨な事件や事故がある度に命の大切さが叫ばれますが、その一方では命を軽く扱うようなことが散見され るのがこの社会の現実です。逆に言えば、命を軽視する社会を私たち一人一人が無意識のうちに形成しているのか もしれません。  このような時代、社会の中で地方の末寺の住職としてできることは限られていますが、何ができるのか、そんなこと を考える機縁を与えてくれたチラシであったと思います。皆さん方はどう思われますか。
 
追伸 ・ ご門徒さんの家から独立された方や他家へ嫁入り・婿入りされた方等が寺報送付を希望される場合お知らせ下さ い。送付させて頂きます。
 
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