子どもを持つ親ならば、ほとんどが切望するであろう子の明るい未来。「平凡で良い」と言う人であっても、子どもの成績が良ければ嬉しくないはずがありません。

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で、多くの親は子どもに「投資」することになります。ピアノ、バイオリン、そろばん、公文、プログラミング、英語、そして進学塾･･･。幼少期から通わせている様々な習い事は、まさに「投資」と言えます。

教育費については別稿でも書いたので参考にしてほしいですが、とにかく子どもの費用はかさみます。東大の学生委員会が２０２１年３月に実施した調査によれば、東大生を支える世帯年収が１０５０万円以上と回答した学生は４割超でした。

『「教育費」って、いくら必要なの？』子供1人に使うお金は生涯2,000万円と言われます。これは学費だけではなく、食費や日用品などを含むものですが、決して小さなものではありません。もちろん、…ameblo.jp

これだけを見て判断するわけではありませんが、やはり教育にはお金がかかるということは間違いありません。東大に合格するため、一部を除いて多くの家庭では子どもに沢山の「投資」をしてきたわけです。

もちろん、東大に行けば全て良いというわけではありません。東大出身者が社会に出て失敗している例もよく見てきました。ただ、親たちが「投資」するにあたり、モノサシとしたのは多くの場合、「良い学校に行って、良い大学を卒業し、良い会社に入る」というものだったのではないでしょうか？

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決して「良い学校」に入るけど、「良い大学は出なくて良い」という親はいないはずです。そもそも子どもへの「投資」に否定的な人はまた違う価値観があって良いと思います。ただ、冒頭に触れたように子どもに「投資」するということは、「明るい未来」を手にして欲しいという考えがあったはずです。

では、「明るい未来」はどうやって手に入るのか。それは誰にもわからないでしょう。結局のところ、「良い学校」「良い大学」「良い会社」という価値観は大人のものであり、それを手にする方法は誰にもわからないからこそ、一般的な価値観に基づいて受験を繰り返すしかないのです。

良い学校に行ったからといって、良い大学に入ることができる保証はどこにもない。良い大学だからといって、良い会社に就職できるわけでもない。何ら保証はないのです。つまり、「投資」が帰結するところは、それらに達する「確率」を高めるということに尽きます。

先に記しましたが、教育にはとにかくお金がかかります。２０代・３０代で出産すれば、まだまだ世帯年収が低い時に習い事の費用や学費で厳しい生活を強いられることもあります。でも、だからと言って「投資」を躊躇すべきではありません。

なぜなら、親にとっては「生活が厳しい時に余分なお金は払えない」という気持ちになるかもしれませんが、子どもにとっては「そのタイミング」は後に替えられるものではないからです。たとえば、中学受験をするなら小６の途中になって「仕方ないな、払ってやるよ」と親から言われても手遅れだと子どもは感じるでしょう。

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そうなれば、子どもはその後も「うちは受験するのが無理」と思うに違いありません。私の知り合いで４人の子どもを育てるパパさんがいます。その方は公務員で、とても全員の塾代などを払うことができませんでした。

でも、逆に「パパは頑張った子には、いくらでも投資してあげるよ」と子どもたちに説明し、実際に学校の成績が上がった子には入塾を許可したそうです。すると、姉弟たちも自分たちから塾に入りたくなり、勉強を重ねます。

ついには全員の子が塾の「特待生」となって塾の授業料全額・半額が免除されたといいます。もちろん、この方の家庭はレアケースなのかもしれませんが、やはり子どもが「必要な時」に積極的な投資は欠かせないと言えるでしょう。タイミングの重要性は株式投資でも同じはずです。

では、本当にお金がない世帯はどうすべきか。当然ながら出費が増えるならば、「支出を削るか」「収入を増やすか」のどちらかしか方法はありません。

でも、子育て世帯で支出を削るのは大変なはずです。むしろ、削るところまで削ったのに塾代が思うように出ないという家庭が多いことでしょう。ならば、「収入を増やす」しかないわけです。でも、副業が推奨されている時代だからといって簡単に塾代分を補うだけの所得増にはつながらないはずです。

むしろ、副業やバイトを増やしてしまえば子どもと一緒にいる時間が減少することになります。受験生を抱える家庭であれば、少しでも親がいる安心感を与えたいところです。

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そうすると、もう答えは１つしかありません。「お金を借り入れる」ということです。親戚にお金の余裕があるのであれば、申し訳と言いながら躊躇なく習い事の費用を借りるべきです。子どものためなら、いくらでも頭を下げましょう。

親戚にお願いすることができないのであれば、教育ローンで資金をつくるしかありません。家や車のローンが残っている家庭もあると思いますが、借りられる分は積極的に手にすべきです。車がもしも高く売れるのであれば、売り払っても良いでしょう。車よりも、子どもの将来の方が大切です。

地方においては車は何台も必要です。手放せない事情があるのであれば、自分たちが保有する不動産や動産を担保に資金を借りられないか探るべきです。

年齢を重ねれば一般的には所得が増えていきます。でも、子どもにとっては「今」しかありません。子どもが３０代になった時に「投資」されたとしても、「もう遅いよ」というのが本音でしょう。

教育、子育ては「投資」とあきらめましょう。とにかく、「今」が大切です。

子どもの教育費は「投資」とあきらめよう