サトケンの吹奏楽指導法
ー吹奏楽部は「心の道場」ー
その247
2021、9、30
佐藤憲一
○サトケン日誌より
=吹奏楽連盟の歴史と展望=
以下は全くの私見であること
また できるだけ誤解のないように記述させていただいたこと
さらには 吹奏楽関係者 特に 全日本吹奏楽連盟並びに都道府県の吹奏楽連盟のこれまでのご尽力を讃えた上で述べさせていただくことをご理解ご容赦ください
1 戦後における吹奏楽の存在意義及び吹奏楽コンクールの意義
戦後の混乱な時代に吹奏楽をもって日本国民に希望の光を与えるという先人の試みがあって 今日までの吹奏楽の発展に結びついていることは確かである
それまでクラシック音楽界などが主流となっていた国内に吹奏楽という音楽分野を切り開いたことは画期的なことである
また吹奏楽を愛好する人口の増加や吹奏楽の発展を願うために開始されたと思われる吹奏楽コンクールの存在も大きな意義があると思う
2 吹奏楽コンクール開始当初の内容
吹奏楽コンクール開始当初は各地区大会はなく 各県大会 地方大会 全国大会という流れであったと思う
しかも現在と違って 各大会は順位制であり 第一位のみが上位大会へと進む制度であった
3 吹奏楽コンクールの変遷
昭和40年後半になって 順位制から金銀銅賞制になった
吹奏楽団体が年々増加する状況を鑑みて また コンクールにおける各団体の演奏のレベルが高まってきた中で審査の仕方の難しさが出てきたと思われる
さらに より多くの団体が出場できる機会を多く与えるなどの理由で 順位制から金銀銅賞制に移り変わっていったと推察する
そして A編成(大編成) B編成(中編成)C編成(小編成) 以上のような演奏人数の違いによる部門ごとによる演奏形態も生じてきた
4 全国大会出場枠の拡大
当初は金賞を連続で何回受賞しても全国大会へ出場できたが その後全国大会における5年連続金賞受賞校は翌年招待演奏という形に変わってきた
また 吹奏楽人口が増加してきたことを踏まえて いわゆる3金(3年連続金賞受賞校)を獲得した団体の翌年の全国大会への不出場や3出(3年連続全国大会出場)の翌年の全国大会への不出場という取り決めがなされた
全国大会出場常連団体において連続して全国大会へ出場できないことは残念なことではあるが どの団体にも全国大会への出場の機会を広げることにつながった
5 大編成と小編成の2極化
時代が進むにつれて 特にここ近年吹奏楽部員数の現状に変化が出てきた
それは大所帯の学校(団体)と小さい所帯の学校(団体) つまり 部員数の極端に多い学校(団体)とかなり少ない学校(団体)の二極化が進んできたように思う
上位大会の出場において常連校(団体)が固定化してきて 常連校(団体)には太刀打ちできないことからコンクール離れの学校(団体)が出てきていると思われる
コンクールより演奏会や地域に根ざした吹奏楽活動を主体とする学校(団体)が出てきて それはそれで意義のあることと思う
6 個性のある演奏を求めて
昭和40年代から昭和の終わりにかけての各団体の演奏は実に個性的であったと思う
しかし 近年は全国大会の演奏を聴いて見ても ともすれば同じようなサウンド 演奏技術 音楽性を感じどの団体を聴いても同じく聴こえてしまう
その要因は演奏技術及び表現力の向上があると思う
ある意味演奏技術の向上などが飽和状態に達しているとも思われる
一方で 課題曲の参考演奏など
メディアによる影響が大きいと考えられる
全ての団体とは言わないが 参考演奏を目標として演奏すると その演奏の模倣をする傾向になりがちになる
音楽は各団体によって違っていい
これからは参考演奏の模倣ではなく生き生きとした 心躍らせる個性のある演奏を期待したい
7 昨今のコンクールについて
昨年から発生した新型コロナウイルスによってコンクールをはじめ吹奏楽行事の中止及び延期が余儀なくされている状況である
主催者側はコンクールの開催の可否に当たって 慎重かつ熱心な議論 苦渋の決断など 本当に心血を注ぎながら今日に至っていることと推察する
そのご労苦に心から敬意を表したい
過日 自民党の総裁選挙において候補者と現場の人々との討論が
また コロナによって生じた諸問題や今後の施策など政府内の専門家と現場の代表者の人々との話し合いがオンライン形式で行われた
吹奏楽界においても 主催者側と各吹奏楽団体との話し合いの重要性を強く感じる
どうか 各連盟におかれましては今後とも現場の声なき声に耳を傾けながら連盟と現場が同一方向へ進んでいくことを切に願っている
最後に全日本吹奏楽連盟並びに各都道府県の吹奏楽連盟の更なるご発展を心からお祈りします
ーつづくー