その病院は、私の住んでいる地域では中核的な施設で「救急指定病院」にもなっていた。

子供の頃、体の弱かった私は何度か入院したことも有る。

でも、性格的に総合病院とかの大きい医療機関が嫌いな私は、なるべくそちらへは行かないようにしていた。

だって、総合病院って「待ち時間は長いのに診察は短時間」だし「診察代もやたらと高い」でしょ?

しがない給与所得者には嬉しくないよね。

でも、この際そんなことを言っている場合ではないので、取りあえず行ってみることにした。


仕事の都合で、どうしても午前中の受付時間に行けそうになかったので、先に時間外でも診てもらえるか電話連絡を入れてみるとOKしてもらえた。

この時点で、ちょっとだけ安心。

何となく、こちらの事情を考慮してもらえたような気がしたから。

もっとも後で分かったことだが、ココの産婦人科の外来は患者さんが多いせいで、いつも午後3時くらいまでは診察が終わらないのだ。にひひ

まあ、そのお陰で私も普通に外来で診てもらえたのだけど…。


そんなわけで、私も12時過ぎに受付を済ませたものの、診察室に入った時には、もう午後3時をかなりまわっていた。


診察室へ入るとそこには、50代くらいの女医さん(K医師)と事務員の女性(各種手配のために常駐している)。

私はなにより、担当医師が女性だったこと、その場に男性が全くいないことにホッとした。

既に記入していた問診表にそって話をしていくのだが、前回と違ってスムーズに話が出来たのも、やはりK医師が女性だったことが大きな理由の一つだと思う。

で、一通り話が終わるとK医師はおもむろに、「では、診せてもらいますので内診の方へ行ってください」と言ってきた。ガーン

(そんな!! こんなにスゴイ出血なのに診るの?)

診ないことには診断できない、というのは理解できるのだが、前回、今よりも少ない出血量でも内診を躊躇ったH医師を思い出すと、どうも内診は無理なような気がする。

私「あのー、出血がかなりひどいんですけど大丈夫でしょうか?」

K医師「大丈夫ですよ、ちゃんと対応しますから」(にっこり)

…そうか、大丈夫なんだ。

ってことは、やっぱりH医師はやる気なかったんだ。

あらためて、前回の医者選びが失敗だったと認識した瞬間だった。