双子妊娠、早すぎる別れ -17ページ目

双子妊娠、早すぎる別れ

妊娠12週に、双子そろって臍帯ヘルニアかもしれないと告げられた。結局もっと重い病気だったために16週で中期中絶。自分自身の気持ちの整理のため、そして双子が生きていた証としてブログを残すことに。

頭にむくみがあると診察されてから一週間。
双子だからか、むくんでいるからか、
この時期は二週に一回の検診が、私は毎週になりそうです。

今日で12w1d。
二日前に職場には妊娠の報告をし、三ヶ月後の退職を申し出てたばかりの検診。
先週末は出てきたお腹のために、マタニティズボンを二着購入したばかり。
先手を打って良い運を引き寄せたい。
無事に産まれてくる準備をして、すこしでも心を落ち着かせたかったのかもしれません。

むくみは、今日もありました。
だけども、今日はむくみ以上の、衝撃的な事を告げられたのです。

エコーをみながらI先生が
「足元がよく見えないんだよね~。
こっちが頭なのはわかる?心臓が動いてて、こっちが足なんだけど…
丸くなっててよくわからないんだよね。
もしかしたら臍帯ヘルニアかもしれない。
もう一人もそうなんだよね…」

と言って先生は4Dでもみてくれたけど
「小さくてわからないな…」
と言いながら長い間お腹をグリグリ。
超音波ってすごいなと、隣に映るモニタを見ながら不安な一時。
珍しい症状だったかあまり見ない症状だったか、とにかく普通ではない事を告げられ、
「一度大きい病院でみてもらったほうがいいですね。
こっちの大学病院でみてもらいますか?
それとも里帰り先の病院でみてもらいますか?」

里帰り先の病院って、車で八時間だよ。
お盆に帰省するまでみてもらえないのは不安だったので、
動揺する頭で「こちらでみてもらいます」と、なんとか答えた。

その後看護婦さんが予約の話をしてくれたのだが、
「木曜日が診察だから明日(今日は水曜日)か来週どちらでも大丈夫ですか」
と聞かれた。
今日の明日で病院に行く気分にはなれない。仕事もあるし。
それに、今日から夫が海外研修で不在なのに、夫婦で何も話せないまま受診するのはいやだった。
来週なら二人で行けるかもと淡い期待を胸に残し、
来週予約をとってもらうことにしたのです。

家に帰って例のごとく、「臍帯ヘルニア」で調べた。
臍帯ヘルニアとは、腹膜がうまく形成されない、又は、
成長過程で一度体外に出た腸がうまく戻る事ができなくなるなどが原因と考えられ、
症状としては臍帯に腸などの臓器が飛び出してしまうこと。
らしい。
腸ぐらいならよいが、心臓まで出てしまうと、かなり重症のよう…
合併症を持って産まれる可能性も高い。
そして50%の確率で染色体異常がある。。。

むくみの話をされた時は、あくまで可能性の段階である、という事だったので、
不安になったものの夫婦で話したりネットで調べたりして落ち着くことができた。

しかし、今回は違う。
先生ははっきりとは言わなかったが、ほぼ100%二人とも臓器が飛び出している。
二人とも…
私はその事実に耐えきれず、泣くに泣いた。
そして、思い出しては泣き、またこうして文章にしながら泣いてしまう私がいる。

臍帯ヘルニアのように臓器がはみでたまま出産した場合、
出産後に臓器をお腹に戻す手術を行うようだ。
もともと双胎妊娠でNICUのある病院で出産する予定だったので、
里帰りの際の病院変更はしなくてよい事は不幸中の幸いかもしれない。

臍帯ヘルニアだった子供は、お腹に大きな傷跡が残るらしい。
だけど、二人ともそうなら、二人がおんなじ傷を持ち、それで少しでも彼らが安心するなら、
私は二人が同じ症状であることに感謝し、産み育てるしかないように思える。
だけど無事産まれてくるだろうか。
不安と涙は尽きないし、「堕胎」という選択肢が頭をよぎる。


 お腹の子の命は誰のもの?
 病気を理由に堕胎する権利は親にあるの?
 産まれてくる権利は子供にないの??

ずっとそう思ってた私に、重症の可能性がある我が子達を、
なかったことにする決断は今はできない。
もしかしたら、それ以外は健康かもしれないし、
産まれてから病気になる子供だっている。

ただ、まだ見ぬ我が子達の病気を知らされるのは辛い。
こんなに泣いてしまって、明日出勤できるのだろうか。


みんな使命を持って産まれてくる命。

できたら四人で笑って過ごせる未来が欲しい。




研修先の海外で私からのメールをみた夫から電話がありました。
ほっとして、また涙(笑)
短い間だったけど、わざわざ励ましの電話をくれた夫に感謝です。