最近よく聞く「機械学習」って、なんだか難しそう…って思っていませんか?

「機械が勉強するの?」「AIとどう違うの?」そんな疑問を持つあなたも大丈夫! 

分かりやすく解説します!

機械学習ってどんなもの? コンピュータが勝手に賢くなる魔法!

機械学習を一言で表すなら、「コンピュータがデータから自分で学んで、賢くなる技術」のことなんです 。人間が一つ一つ「こうしなさい」と教えなくても、たくさんのデータを見ることで、コンピュータはルールやパターンを自分で見つけ出すことができるようになります 。  

例えば、小さい頃に犬や猫の絵本をたくさん見せてもらうと、本物の犬や猫を見たときに「あっ、犬だ!」「猫だ!」って分かりますよね? 機械学習は、これと似たようなことをコンピュータにさせるイメージです 。  

そして、この機械学習は、最近話題の「AI(人工知能)」という大きな分野を支える、とっても重要な技術なんです 。AIは、コンピュータに人間みたいな賢い動きをさせるための色々な技術のことで、機械学習はその中でも、コンピュータが経験を通してどんどん進化していくためのカギとなる技術と言えるでしょう 。  

どうやって「勉強」するの? 大量のデータが先生!

じゃあ、コンピュータはどうやって「勉強」するんでしょうか? 人間みたいに学校に通ったり、先生に教えてもらったりするわけではありません。機械学習の世界では、コンピュータに大量のデータを与えることが「勉強」になります 。  

コンピュータは、その大量のデータの中から共通する特徴や規則性を見つけ出します 。そして、一度パターンを見つけると、新しいデータを見たときに「これは〇〇だ!」と予測したり、仲間分けしたりすることができるようになるんです 。  

さっきの犬と猫の例でいうと、たくさんの犬と猫の画像データをコンピュータに見せることで、コンピュータは犬と猫の目の形、耳の形、体のシルエットなどの違いを学習していきます 。すると、次に初めて見る犬や猫の写真でも、どちらなのかを高い確率で当てられるようになるんです 。まるで、人間が色々な経験を通して物事を覚えていくのに似ていますよね 。  

良いデータと賢い方法が大切!

機械学習がうまくいくためには、質の良いデータと、コンピュータが効率よく学習するための賢い方法(アルゴリズム)が必要です 。データはコンピュータにとっての「教科書」みたいなもので、たくさんあればあるほど、そして内容が正確であればあるほど、コンピュータはより賢く成長できます 。  

一方、アルゴリズムは、データからどのように学習を進めていくかの「学習方法」や「ルール」を決めるものです 。目的に合わせて、色々な種類のアルゴリズムを使い分けることが重要になります。  

3つの代表的な勉強方法

機械学習には、主に3つの代表的な学習方法があります。「先生あり学習」「先生なし学習」、そして「褒め褒め学習(強化学習)」です 。  

先生あり学習:答えを教えてもらう

先生あり学習は、正解が分かっているデータ(先生データ)を使ってコンピュータに学習させる方法です 。例えば、「これはリンゴだよ」「これはバナナだよ」という風に、画像とそれが何かという正解のラベルをセットでたくさんコンピュータに教えます 。すると、コンピュータは新しい画像を見たときに、「これはきっとリンゴだ!」とか「バナナだ!」と予測できるようになるんです 。  

この先生あり学習は、迷惑メールを自動で振り分けたり、ネットショップの商品をカテゴリごとに分けたり、お医者さんが病気を診断するのを助けたり、色々な場面で活躍しています 。  

先生なし学習:自分で気づく

先生なし学習は、正解のラベルがないデータだけをコンピュータに与えて学習させる方法です 。コンピュータは、与えられたデータの中から、似たような特徴を持つものをグループ分けしたり(仲間分け)、データに隠された構造やパターンを自分で見つけ出したりします 。  

例えば、お店のお客さんの過去の買い物データを先生なし学習で分析すると、「〇〇を買う人は△△もよく買う」といった隠れた傾向が見えてくることがあります 。これを利用して、似たような買い物をするお客さんにおすすめの商品を表示したりすることができるようになるんです 。  

褒め褒め学習(強化学習):試行錯誤で学ぶ

褒め褒め学習(強化学習)は、コンピュータが色々なことを試してみて、良い結果が出たら褒められる(報酬をもらう)、悪い結果が出たら注意される(罰を受ける)というのを繰り返しながら、どうすれば一番良い結果を出せるかを学習していく方法です 。まるで、ゲームをプレイする中で、どうすればもっと高い点数を取れるかを自分で考えて学んでいくようなイメージです 。  

例えば、自動運転の車を開発するときには、強化学習を使って、色々な運転の状況で、安全に、そしてスムーズに走るためにはどうしたら良いかをコンピュータに学習させます 。  

 

学習方法 簡単な説明 初心者向け例
先生あり学習 正解が分かっているデータで学習する ラベル付きの果物の写真を見て、リンゴ、バナナなどを識別できるようになる
先生なし学習 正解がないデータから、似たものを見つけたり、グループ分けしたりする 事前にどんなグループがあるか分からなくても、お客さんの購買データから似たような買い物をする人を集める
褒め褒め学習(強化学習) 試行錯誤して、良い結果にはご褒美、悪い結果にはお仕置きをもらいながら学習する ゲームで色々な操作を試して、点数が高くなる方法を自分で見つけるAI

身近なところで大活躍! 機械学習のすごい応用例

実は、機械学習はもうすでに私たちの生活のいろんなところで使われているんですよ!

  • 迷惑メールフィルター:勝手に迷惑メールを振り分けてくれるのは、機械学習のおかげ 。  
  • おすすめ商品表示:ネットショッピングで「あなたへのおすすめ」が出てくるのは、あなたの過去の購入履歴を機械学習が分析しているから 。  
  • スマホの顔認証:スマホのロック解除に顔を使うのも、機械学習の画像認識技術なんです 。  
  • カーナビのルート検索:渋滞情報などを学習して、最適なルートを探してくれる 。  
  • 自動運転車:周りの状況を認識して、自分で運転してくれる未来の車にも、機械学習が使われています 。  

他にも、スマホのカメラで撮った写真に写っている顔を認識したり 、病院でレントゲン写真を見て病気を見つけたり 、工場のラインで不良品を見つけたり 、スマートスピーカーに話しかけて天気を聞いたり 、翻訳アプリで外国語を翻訳したり 、チャットボットが質問に答えてくれたり 、本当に色々なところで機械学習が私たちの生活を便利にしているんです 。  

人間の学習とはココが違う!

機械学習は、人間の学習と似ているところもありますが、違う点もたくさんあります 。コンピュータは、人間よりもずっとたくさんのデータをものすごい速さで処理できます 。でも、今のAIには、人間のような感情や意識 、それに、初めての状況でも臨機応変に対応する力 はまだありません。  

 

人間は、ちょっとした経験やひらめきで新しいことを学べますが 、AIはたくさんのデータがないと学習できないことが多いです。それに、人間は覚えたことを忘れることもありますが 、AIは基本的に忘れません。  

でも、機械学習の技術はどんどん進化しているので、これからもっともっと私たちの生活や社会を良くしてくれると期待されています 。  

さあ、機械学習の世界へ!

もしあなたが機械学習に興味を持ったなら、プログラミング言語のPythonを勉強してみたり 、インターネットで情報を探したり 、入門書を読んでみるのも良いかもしれません 。きっと、新しい発見があって面白いですよ!