今日は、六本木の俳優座劇場て、アーサー・ミラー原作の「彼らもまた、わが息子」を観ました。
とても緊張感のある見ごたえのある舞台でした。お勧めいたします。
お話は、大戦期を生き抜いた家族が必死で手にしたアメリカン・ドリームとその破綻を、冷酷なまでに緻密に描いたサスペンス・ドラマです。過去の事実に向かい合おうとしない男の物語です。
演出には、桐山知也さんでした。配役は、登場人物の設定年齢に実年齢が近い俳優をキャスティングしてました。
出演者には、演劇集団 円の吉見一豊さん
文学座の 山本郁子さんでした。
吉見一豊さんと山本郁子さんのお芝居に圧倒されました。
ひとつの台詞には、たくさんの意味が含みこまれ、最後に提示された物語の全体像に言葉を失いました。
前半は、いかにも嘘みたいな、幸せな家族が出てきます。
後半は、息つかないぐらい、怒涛の展開でした。崩壊していく、かつての幸せだった家族を思うとやり切れなりました。
人それぞれの持つ信念と正義の違いによる感情と関係性の変化のモヤモヤが
現実感があり、圧巻の舞台でした。
何が正しいかは、人それぞれ違います。 その正しさは、もしかしたら他の人を踏み台にしているのかもしれない。反対側から見たら、悪なのかもしれない。
人は、いかにあるべきか、考えてしまいました。とても、面白かったです。
心から、お勧めいたします。