僕は栗澤家の長男、栗澤ライアンです。

僕はよくママのことを観察しています。

梅雨明けしましたね。

ぼくはこの1ヶ月、そんな事どうでもいいっていうくらい、いろんな感情が入り混じった、複雑、かつ濃厚な毎日を過ごしていました。

最近のぼくの出来事を聞いてください。

あれは忘れもしない。

今月の29日。

ぼくは、喜びと驚きの頂点を一度に味わうこととなった。

29日の夕方、ぼくがじぃじと家に帰ると、

長いこと家を空けていた、ママが「お帰り！」とぼくを出迎えた。

うゔぅ...ぼくはこの日をどんなに待っていたか。

一言でこの感情を表すならば、

ママが家に帰ってきたどーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！

ママが病院から家に戻ったのだ。

ぼくは今すぐにでもママに抱きつきたかったが、2歳のぼくは素直にママの胸に飛びつけず、恥ずかしくてじぃじの後ろに隠れた。

いつもと変わらない溌剌とした笑顔でママは、玄関に座っていた。

一階の子供部屋に真っ先に走って行くと、

ぼくは目を疑った。

ぼくよりもはるかに小さくて、ホニャホニャした、か弱い生き物が、

揺かごにの中にスッポリと納められていた。

その時の感情を一言で表すならば、

こやつ何者ーーーーー誰か110番！！！！！

そやつは、ジロリとこちらを向いて、ふにゃふにゃと目を閉じた。

目元が僕に似ている。

敵が味方かでいうならば、敵ではないみたいだ。

パパもママもじぃじもばぁばも、いつもより穏やかな笑顔でぼくを取り巻いているのが、なぜか気恥ずかしく感じた。

「赤ちゃんだよ～！」と言って、ママがそやつを抱き上げて、ぼくに近づいた

正直に言おう。

ぼくはパニックになった。

ぼく以外の誰かがママに抱っこされるのも、無性に腹が立ったし、

そやつに、みんなが向ける眼差しも、妙に優しくて、あたたかで、チヤホヤしてる感がぼくには耐えられなかった。

クッションに顔を埋めながら、

ぼくは思った。

「ぼくの時代はオワタのかもしれない。。。」

その日から、ぼくが”赤ちゃん”を受け入れるべく心の戦いが始まるのであった。

つづく。

いないいなーいばいば～い♪

コヤツ↓

ママの観察日記15 コヤツは何者なんだ！