「桐島、部活やめるってよ」を再度鑑賞。
一度目は時系列を追う事に気が行っていて、気付かなかった部分が今回は少し観られたし人間関係も分かっているので、場面場面のキャラクター達の視線の行き所にも目が行きました。

誰に感情移入するかって言ったら、吹奏楽部の部長かなぁ。
あんなしっかりしてないけど、こう、人を想う事に関して。私も理由を探しては近くに行こうとかしちゃう。そう、訳も無く近づく事が出来ないのです。

コイズミくんの追いつめられる気持ちと、それに自分を重ねながら思いをよせるバド部の彼女の気持ちも心が痛い。
私も精一杯頑張る人が好きです。
そんな人を一言で嘲笑うヒスクールカーストのトップにいる女たちが嫌だ。痛い所を分かっていて皮肉を言う。

人を思う事について、
吉田秋生先生の「櫻の園」からのフレーズ
「思いをつみ重ねた時に比べて 失うことのなんと たやすさ」
これがいつまでも私にとってしっくりくる。
どうも最近自分が暗い。
このままじゃマズイ気がする。
昨日はとても楽しい事の後に嫌な気分を味わって、何事もほどほどが一番と思い知る。

もっとする事があるんじゃまいか。と気付くきっかけになったのでそれも良かったのだけれど。

嫌なモノからはなるべく遠ざかりたい。
不要な不快は要らないと思う。
今更そんなモノに付き合う暇も無いし、飽きた。

今日も走って、本読んで、夜は映画に行こう。
桐島部活やめるってよ が吉祥寺で再上映中。ビール飲みながらもう一度観よう。
今年の私にとってのベスト映画。

アルモドバルの「私が生きる肌」観たけど、私はそんなに面白いと思えなかった。
上手いなぁ。と思った。見せ方がまた一段とパワーアップ。
根っこが同じモノを繰り返し描く監督が故のもの。
「私の秘密の花」とか、うーん、「神経衰弱ギリギリの女たち」が好きかな。オールアバウトマイマザーはもちろん。
でもあれは分かり易いする事に至ったアルモドバル作品でもあるから、ここに並べるのはちょっと違うのかも。
同じ根っこで、観る人の層を意識したり、自分の作品レベルを客観的に煮詰めたりしている気がする。

bunkamuraで上映中のバレエの映画も観たいな。
来週から渋谷で仕事だからとっても良いタイミング。


「八百万の死にざま」
ローレンス・ブロック氏のハードボイルド。
酔いどれ探偵マット・スカダー シリーズのモノで、初めて邦訳されたものだそうです。

訳者のあとがきにあった通り、スローボールのストレートなハードボイルド。
悩み多きスカダー氏に好感を持ちました。何度も何度もコーヒー飲んで、集会所でクッキーかじる。

で、このタイトルが凄くいい。意味する所が中盤に明かされてから、何度も出てくるフレーズになる八百万の死にざま。

NYが近くに感じられる物語りでした。あの街を何度も思い出した。
もう行く事ないのかなぁ。短期間に割と行っていたのに、ブルックリンも行った事がありません。
地下鉄だって一人で乗らなかった。
NYを好きになるのに時間がかかり過ぎてしまった。
私、いっつも何でもそうだなー。自分が好きになった頃がお別れ時なんだなー。鈍いよなぁ。

どれだけ人が死んでも、朝のマンハッタンは変わった所が見られない。
その通りをジョギングする人が一人いなくなったって誰も気がつかない。誰かが居なくなった原因に少し顔を歪めたら、それぞれの日常に帰って行く。
とても乾いていた事は確かだった気がする。
私の知っていた人も拳銃で自殺してしまった。あるいは病気で亡くなってしまった。
その人の部屋には新しい人が住んで、新しい生活が始まっている。そうやって、上塗りされて続いています。