ツアーバスにて烏山頭ダムに到着。


ここは日本人の水利技術者、八田與一氏が計画、

建設を指揮し完成したダムだ。


日本統治時代の1918年、八田技師は嘉南平野の調査を行った。

広大な面積を持つ嘉南平野だが、灌漑設備が不十分であるが故に、田畑は常に旱魃の危機に晒されていた。

農民は遠くの川から桶で水を運ぶという有様だった。


1920年から10年の歳月をかけ、遂に烏山頭ダムは完成。


完成当時はアジア最大のダムであり、

その優れた設計から、100年近く経った今でも現役稼働している。

建設途中、トンネルでの爆発事故や、

関東大震災による予算削減など、大変な苦労があったそうだ。


もう水汲みをしなくていい…住民たちは涙を流して喜び、八田技師の銅像を作ることとなった。

この特徴的な姿勢には理由がある。


この銅像はダム完成の翌年に作られたもので、

当初、八田技師は像の設置を固辞していたが、住民の熱意に根負けしたのか、

一般的な威圧姿勢の立像でなければ…という事で、

建設中によく見られた、八田技師が困難に直面した際の考え込んでいる姿で製作された。


完成時、本人立ち合いの元で除幕式が行われている。


その後、八田技師は灌漑調査のため、

「大洋丸」に乗船しフィリピンに向かう。

その途中、米潜水艦の攻撃を受け、大洋丸は沈没。

八田技師は命を落とすこととなる…。


八田技師の銅像の後ろには、墓が建立されており、

終戦後にダムの放水口に投身自殺した、外代樹夫人も眠っている。


八田の命日である5月8日には、毎年慰霊祭が行われているという。


銅像と墓があるのは、ダムを見下ろせる丘の上にある。

八田技師も喜んでいることだろう。


外代樹婦人が身投げした放水口。

八田技師を失った絶望はいかばかりであったか…。


八田夫妻の御霊の安らかならんことを…。


ここへ訪れて感じたのは、銅像もお墓も、大変綺麗に保たれている事。


作るのも大変だが、維持し続けるというのはそれ以上に大変な事だ。

日本人の端くれとして大変嬉しく、また頭の下がる思いだった。


烏山頭ダムを後にし、バスで台南へ向かう。

バスの車内では、烏山頭ダム建設時の八田技師と地域住民との交流を描いたアニメ、

「パッテンライ‼︎〜南の島の水ものがたり〜」が上映された。

今回利用したバス会社のバスには、必ずこの作品のDVDが積まれているという。


非常に良い作品なので、是非観てみて欲しい。


そしてバスは夕食会場へ。


しかし相変わらず凄いボリューム…。


ここも大変人気のあるお店で、店内は非常に賑やかだった。


お味ももちろん一級品。


ずっと満腹状態…。


この後ホテルへチェックイン。

飲みに出掛けた参加者も多かったが、

私は体力を温存することにし、早めに眠りについた。