Vol.124【昭和の時代のテレビCM②】の続きです。

 私は昭和31年(1956年)生まれです。こどもの頃はテレビが全盛の頃で、いろいろな番組が放送されていて、本当に面白くて、夢中になって見ていました。番組も面白かったのですが、番組の間に放送されるテレビCMも面白いものが多かったように思います。

 そんな昭和のテレビCMのうち私の記憶に残っているものを、できるだけ古い順にご紹介しようと思います。多少前後するとは思いますがお許しください。

 

《ハヤシもあるでよ》

 こども時代のテレビ番組に「がっちり買いまショウ」という番組があって(私のもう一つのブログ「つぶやきのひろぽん」のVol.23 【「がっちり買いまショウ」という番組】を参照)、この番組のスポンサーが「オリエンタルカレー」という会社だったんですが、この会社が、「ボンカレー」に対抗して「スナックカレー」というレトルトカレーを発売しました(あまり売れなかったようです)。そのコマーシャルに名古屋出身の「南利明」という俳優さんが出演していたんですが、「めっちゃめちゃうめーでかんわ」とか「肉や野菜がいっぱい入っとるでよ」とかの名古屋弁が面白かったのを覚えています。特にラストの「ハヤシもあるでよ」というセリフが面白くて、友達と意味もなく「ハヤシもあるでよ」と言い合ってゲハゲハ笑っていました。

 

[スナックカレー]

 

《隣の車が小さく見えまーす》

 私のこどもの頃は、高度成長にさしかかった頃で、俗に言う「マイカーブーム」が到来していました。今では伝説となっている「スバル360」という小さなクルマが大ヒットし、次々と新しいクルマが発売されました。中でも、トヨタの「カローラ」と日産の「サニー」はファミリー層にターゲットを絞った車種で、熾烈な販売合戦を繰り広げていました。 そのような状況で生まれたのが「日産サニー1200」というクルマのテレビCMで、終わり近くに子供が言う「隣の車が小さく見えまーす」というセリフは流行語になりました。「隣の車」というのは、明らかにライバルの「トヨタカローラ」ですね。挑戦的です。日産もかつては元気があったんですね。

 

[日産サニー1200]

 

《ワタシにも写せます》

 次第に暮らしが豊かになって行った私のこども時代には、家族で旅行に行ったり遊園地に行ったりする機会が増えて、どこの家にもカメラがありました。私の家にも「コニカC35」という家庭用カメラがありました。そういえば、高度成長の時代に、その急成長ぶりを揶揄して、海外旅行する日本人のイラストとして「チビ、メガネ、出っ歯、カメラを提げている」というのが定番でしたね。

 写真だけでは飽き足らず家族の動く様子を取りたいという要望に応えて(私の推測です)その頃発売されたのが「フジカシングル8」という映写機です。この映写機は、片手で持って撮影ができるコンパクトなものでした。テレビCMでは、若き日の美しい扇千景さんがこの「フジカシングル8」を手に持って「ワタシにも写せます」とニッコリ笑うというシーンがあり、流行語になりました。今だったら「私にも」というところがセクハラになるんでしょうか?

 

[フジカシングル8]

 

※ Xに画像を投稿しました(2025.7.5)。

https://x.com/A4xHEbpzkB44017

 

(次回に続く→時期は未定)