まだ春にいたずらをする冬風を避けるかのように、ビリーは、帽子を深くかぶっていた。
いつもより元気を失って見えたので俊行は、そっとまるで、満員電車の中でおもいっきり足踏まれてて、頭にきて 「足踏んどるじゃろーがー」って、言おうと思って振り返ったら、おもいっきりヤクザだったので、「あっ、すいませんもしよかったら、靴、ちょっと横にずらしてもらうことできますかねぇ、いやっ、無理にじゃないんで、あっすいません」……って感じのトーンでビリーに「どうした、元気ないねー、あっ、いやっ無理にじゃないんですいません……後半の方は気にしないでいいから」と言った。
一瞬僕らの間になんとも言えない空気が漂った。ビリーは、ため息混じりに言った。
「今日、パックンマックンのパックンの方に…ナンパされたのよ」 …と