
※この話はフィクションです
「始めまして、君は何処から来たの?」
それが彼と私の初めての出会いだった。
高校3年生の春
私は悩んでいた
進学をするべきか、就職をするべきか
その事について毎日母と喧嘩をしていた
本当は夢があったため進学をしたほうがいいのだが、母と私の2人暮らしだったことや父が残した借金を母が今頑張って返しているのも知っていたため私は進学したい気持ちを話せずにいた。
私の心は毎日が憂鬱だった。
そんな時の心の支えは近くの神社に行くことだった
私「ここの神社に来ると不思議と心が落ち着く。
きっと神様が私の心を落ちつかせてくれてるのね…」
小さい時からあるこの神社
私はこの神社が大好きだ
何か悩み事があるといつもここへ来て神社に向い話す、そうすると心が軽くなる。
今日だってそう。
学校や家ではいつもいつも先生や親が口うるさく
進路はどうするの!
決めたの?
と言ってくる。
だから逃げてきたのだ。
私の周りのクラスメイトはもう進路を決めて次の目的地に向けてそれぞれが目を輝かせてる
私の友達だってそう
私が普通の家庭なら、父もいて借金なんて無ければ進路のこと話せたのかな…
ふとそんなことを思いながら、神社の石段に座った
春の風が私の髪の毛を揺らす
暖かくて、気持ちがいい
ずっとここにいたいな…と思うと同時に
私「帰りたくない…」
と、ぼそっと呟いた。
その時大きな風がブワッとふいた
私は風に驚いて目を閉じた
風が治まったので、目をゆっくり開けてみると
いつもは全く人が居ないはずの神社が沢山の人で賑わっていた。それだけではないいつも見ている町が全部違っていた。
私は目を疑った
近所の家も、自分の家すらどこにもなかった。
私「ハハっ…夢だ…これは夢だ。私は今夢の世界にいるんだ。きっとそうだ!」
目の前の光景を否定するように私は夢だと思った。
あっけらかんとしている私の前に、私より少し背の小さな子で顔に面を被った少年が、私の事をジッと見ていた。
思わず私は驚いた
するとその少年は
少年「君はこの世界の人間ではないね。間違えて来てしまったのかい?」
と優しく声を掛けてきた。
私はこの世界?来た?という言葉に困惑しながらも
私「多分…帰り方?がわからなくて困ってるの…さっきまで人気のいない神社に居たはずなのに今はこんなに人がいるし、私の家は無くなってるし…わけわからない!」
と早口に焦りながらも話した
少年は少し下を向きながら考え込むように話す
少年「困ったな…きっとここの神が君を気に入って連れてきてしまったようだ。そうなると直接その神に会って帰らせてもらうように言わないと元の世界に帰れない…」
私は驚いた
私を神様が?気に入って?連れてきたぁ?え???
この子は何を言ってるの…
私は帰れないの?
どうして…
その時ふと気づいた
私「もしかして、私が帰りたくないって言ったから?」
その言葉を聞いた途端少年は何か分かった様な顔をし私にこの世界のことを説明してくれた。
少年「いいかい、よく聞いてほしい。
まず君は元の地上世界から、この神の世界に連れてこられた。
僕達は神の世界と呼んでいるが、君達地上世界の人は確か、黄泉の世界と言っていた。
そして、ここに連れてこられたら元に戻るのは2つ方法がある。
1つは連れてきた本人に話をつけて元の世界に返してもらうこと。
2つ目はあまり使いたくない事だけど、生まれ変わって地上世界に帰る方法。
」
私はまだ困惑してた
でもこの子が嘘をついているようにも見えないため、現実を受け入れる事にした。嫌だけど…
とりあえず、1つ目が確実に帰れそうね。単純に私をここに連れてきた理由も知りたいし
私「なるべく1つ目でお願いしたいかな…2つ目は嫌だ。」
少年「…分かった。君を連れてきた神に会うまでの間君にお願いしたいことがある。
1つは、この世界の物には絶対に口に入れてはいけないこと。
食べてしまうとこの世界の住人になってしまうからね。
2つ目は神に会うまでの間、自分の世界のことや、自分の名前を忘れないこと
ここに長くいると何もかも忘れそうになるから、絶対忘れないようにしてね。
そして一番大切なのは
帰りたいという気持ちを強く持つこと。
一瞬でも心を奪われてしまうと帰れなくなるから…」
私は大きく頷いた
私「絶対約束する。」
こうして私と少年は神に会いに行くことにした。
千と千尋の様な不思議なお話を書いてみたく、書いてみました。
千と千尋は私が小さい時から好きな作品で、特に千尋が母と父と別れ一人で頑張っている姿や、そこからどんどん話が進むに連れて成長していく姿が凄く好きです。
また、続きが思いつければ書いて見ようと思います。
ここまで見てくださりありがとうございました。
感想など頂けたら嬉しいです😊

