僕が育った街を出て、県外に来て

一番の驚きは当時はバスケットボールを

する環境がない事だった。

体育館は少ないし、限りある体育館の

利用時間は、ママさんバレーや

高齢者の卓球で使われて

バスケットボールがやりたいと

体育館の職員に尋ねると

「は?バスケットボールはできません」

と、門前払いをくらい

以前、生活していた街には社会人の

バスケットボールリーグがちゃんとあり

月に一度は大会も開催されていた。

10年前のこの街ではバスケットが

出来なかった。

でも、日本でもBリーグ(バスケットボールリーグ)が

開幕し、オリンピックにも日本は参加

できるようになり、八村塁という

選手が日本からアメリカのNBAで

ドラフトで獲得され、活躍し

日本でも、バスケットボールが

メジャーになってきた。

すると、僕が生活してしている街でも

バスケットボールをする環境が整って

街中にストリートバスケが出来る

コートも作られた。

そして、久しぶりに体育館でバスケが

出来るようになり、バスケット人口が

増えている事に、喜びを感じた。

僕は所属しているチームの最年長選手だ

でも、必死になってボールを追う。

これまで培ったバスケの経験が

ようやく役に立った事が何より

嬉しい。

初心者の人がチームに参加すれば

基本のルールや技術を教えられる。

そして、教えたことを活かしてくれる

ところを見るのが、楽しみになってる。

子供の成長を見る親のような

そんな気持ちになってる。

そして、人には無限大の可能性があり

努力は必ず報われる、という事を

実感する。

それは、経験した人しか分からない

気持ちかも知れないけど

人間に限界なんか無い、それだけは

断言出来る。

あきらめたらそこで試合終了だよ

という、名セリフは本当に深いなぁ

と思う。

それはバスケットだけじゃなく

人が生きていく中で同じ事が言える。

逆にあきらめたら何も叶わない。

人生は掛け算。

どれだけチャンスが巡ってきても

その時、自分がゼロなら意味がない。