お悩み相談室のmy Pick
今日は僕を施設から引き取って育ててくれた
母の命日
毎年、この日は少し体調を崩します。
ずっと続くと思っていた家族との時間が
描いていた未来が、終わってしまった日。
もう、誰も憶えていない今日という日。
妻も忘れてしまっていた今日という日。
でも、僕はずっと憶えてる。
もう、大事なモノは無くしたくないと
あの日、誓ったはずなのに大人になるたびに
失ってしまうものが増えていく。
その度に母に申し訳ないと思う。
懐かしい世界に囚われたり
残酷な世界に絶望して、何もかも捨ててしまえば
痛みも感じずに済むかも知れないけど
母が最期に教えてくれた「生きる」という重み
母が最期まで願った僕の未来。
それだけは守らないと、母さんに合わせる顔が無い。
家族を失い、何度も全てを失ったけれど
僕はまたこうして生きてる。
生きるということは旅をする事。
旅をする事は生きるという事。
もしかしたら、どんなにこの世界に絶望しても
母が、「まだ、歩きつづけなさい」と
僕を守ってくれているから、僕は今も
こうして旅を続けていられるんじゃないかと
思う。
それに僕がいなくなったら母の事を憶えていて
くれる人間がいなくなっちゃうから。
どんなに辛くても、悲しくても、苦しくても
僕は旅を続けていくしかない。
その先に何があるのか、という事をこの目で
見るために