お悩み相談室のmy Pick
ただでさえ、生きにくい時代に生まれ
沢山の出会いや別れを経験し、平成という
一つの時代が終わってからというもの、令和を迎えて
ろくな事が起きていない。
新型コロナウイルスという得体の知れぬものに怯え
家族に不幸があっても帰省もできずに
お別れさえ出来ていない。
まさか、世の中がこんなにも混乱してしまうとは
思っていなかったから、こうなる事がわかっていたら・・・
と、後悔ばかりが残る。
どうして人はすれ違うんだろう。
どうして分かり合えないのだろう。
人がきちんと想いを伝える機会なんてほんの少ししかないのに
どうして、その一度のわずかな時間を別れや、誤解や諍いで
無駄に使ってしまったりするのだろう。
限られた時間の中で共に過ごせるだけで
幸せだと知っていたのに。
コロナでの死亡者数が日増しに増えていく中で
忘れかけていたけれど、あまりニュースなどでは取り上げられないけれど
亡くなった方にも必ず家族や、友人がいたはずだ。
「もっと早く治療を受けていれば助かったかも知れない」
遺族がそんな説明を受けた時、どのくらいのショックを
受けるだろう。
そして、大抵の人はこう思うはずだ。
「もっと、早く治療を受けさせてあげれば・・・」と
後悔の念で押しつぶされそうになるはずだ。
僕がそうだったように。
僕はせめて、自分が気づかぬうちにコロナに感染して
近くにいる大切な人に感染させたりしないように
気をつけて生活している。
これ以上、目の前で光が消えていくのを見るのは
もう、耐えられない。
10年前、妻を亡くした頃に、僕は妻が見れなかった未来を
代わりに見ようと誓った。
でも、亡き妻は今みたいな世界なんて見たくはないと思うから。
僕はせめて自分にできることをしようと思う。
限られた時間の中で。