2年に1度、中学校の同窓会がある。

 

僕は、中学受験をして、私立の中学に通っていた。

 

周りはお金持ちの子供ばかり。

 

卒業生のほとんどは、地元でもトップクラスの偏差値の高校

 

へと進学し、東京の有名大学へ・・・

 

という生徒ばかりだった。

 

しかし、その中でも僕はいわゆる「落ちこぼれ」で

 

部活のバスケットボールばかりで勉強の方はからっきしだった。

 

そんな僕は、地元でも偏差値の低い高校へ進学して

 

大学にも行かずに専門学校へ進学して、ふらふらとしていた

 

同窓会に出席するたびに、一流企業に就職し、家庭を持ち

 

まるで幸せ自慢の場であるかのようで、憂鬱な気分になった。

 

しかし、今回の同窓会はコロナウイルスの影響で中止に。

 

僕の地元はそれほど感染者もいなかったので平気だろうと

 

思っていた。

 

しかし、今回のウイルス騒動で失業した人、離婚した人

 

そして、勤めていた病院内でクラスターが起き、感染して

 

しまった人などが続出したということを地元に残っている

 

同級生から聞いた。

 

僕は落ちこぼれだったので、そこまで気にはしなかったが

 

6年間一生懸命に勉強して、いい大学に進学して

 

大企業に就職したところを今回の得体の知れないウイルスの

 

せいでめちゃくちゃにされた。

 

彼らの無念を考えると言葉もない。

 

僕の地元は北九州市、コロナの第二波をモロに受けた街

 

そして、日本で最も国に見放された街でもある。

 

確実に第二波が起こったのに、国はそれを認めない。

 

同級生の中には、個人事業主として会社を経営している人も

 

多くいるが、助成金どころか、10万円の給付金申請用紙も

 

あの、アベノマスクも届いていないらしい。

 

政府が行なってきたと言われている支援を何一つ受けられて

 

いない街だ。

 

コロナのせいでキャンセルが相次ぎ、経営難である同級生

 

が働く飲食店にせめてものつもりで食事に行ったが

 

焼け石に水状態・・・。

 

何か、僕にできることはないか・・・そう考えながら

 

テレビをつけると安倍総理が高らかに感染は抑えられている

 

そう言っていた。思わずテレビを消したけれど

 

今の政府には確実に問題がある。

 

そして、その影響を受けてしまった人を僕はこの目で

 

はっきりと見た。

 

次の同窓会はいつ行われるか未定だが

 

同窓会で、みんなの笑顔が見たいと思ったのは

 

生まれて初めてだった。