毎年、自殺者数は2万人もいるという事を
ネットを見て知った。
僕自身、妻を自死で無くしている
自死の原因は様々だ
いじめ、金銭的な困窮、大きな愛の喪失
自分への失意・・・
自死を選択する人のほとんどは「うつ病状態」
という事だ
この世界に絶望し、明日が見えなくなって
死という最悪の選択をしてしまう
自死遺族の多くは
「本人が自殺するほど悩んでいることに気づかなかった」
という。
うつ病は治りかけが一番注意しなければならない
自死というのは警察の処理としては「変死」
という扱いになる。
変死の場合、司法解剖が行われる
司法解剖とは無くなった体を切り刻み
死因を判断する
自死遺族が遺体に会えるのは司法解剖が終わった後だ
遺体保存のためドライアイスの詰められた
シートに入れられた状態で対面しなければならない
僕は、妻に触れられる最後の機会だからと
妻の顔に手を当てた。
その肌はこれまで触ったことのない冷たさだった
死という選択はそれぞれの事情があるので
身近な人が、本人の変化に気付き
対応するしかない
本人の異常に気づき、悩みがあれば聞く
それだけでも本人は救われることもある
今回、僕が伝えたいことは自死という選択をする前に
残される遺族のことを考えて欲しい、ということ
自死遺族は、大切な人を救えなかったという
自責の念を抱えながら生きていかなければならない
それがいかに辛いものか、僕は知っている。
死という選択をする前に、自分のことを心配してくれている
人は必ずいる。
その人の顔を思い出して欲しい
確かに、この世界は残酷だ。
しかし、何か一つでも希望を持てることができるなら
それに向かって生きていける
死ぬより生きる方がずっと辛い
それでも生きてさえいれば
嬉しいことや、楽しいと思えることに出会える
苦しいことや悲しいことがあれば
誰かに話してみればいい
そうすることで解決することもある
大切なのは「一日一日が奇跡なのだ。」と知ることだ
自死遺族として僕が伝えられるのはこれくらい