荷物を整理していると昔、自分が書いた手紙を見つけた

 

「おひさしぶりです。

 

お元気ですか?

 

今更、あなたに手紙を書くなんて

 

実はかなり恥ずかしいし

 

あなたが今

 

どこでなにをしているのか

 

僕にはわからないけれど…

 

なんだかんだでしぶとく生きているんだろうと思います。

 

あはたは昔から少しひねくれてて、少し悲観的で

 

難しいことを悩んでるようで

 

実はからっぽで

 

あなたがいつか

 

つまらない人間になってしまうんじゃないかと

 

実は心配だったりします。

 

あなたは今、どこでどんな景色を見てますか?

 

あなたが見ている世界は

 

素晴らしい世界ですか?

 

乱筆乱文でごめんなさい。

 

いつかの僕へ。

 

いつかの僕より。」

 

この手紙を書いたのはいつだっただろう

 

何を思ってこんな手紙を書いたのか

 

覚えていないくらい

 

古い手紙だけれど

 

何度も転居を繰り返した僕が

 

捨てずに持っている数少ない自分の足跡

 

この手紙を笑って読み返せる日が来ることを願って

 

転居の時に必ずカバンに入れていた事だけは

 

覚えてる

 

あの頃の自分が、今の僕を見たら

 

どう思うだろう

 

生きるということは旅をすること

 

旅をするとは、生きるということ

 

この旅はまだまだ続いていく

 

この手紙を書いた自分に

 

いい報告が出来る様に・・・