妻が亡くなって7年

 

僕の心の中にはいつも彼女がそこにいた。

 

でも、最近は写真の中の妻しか思い出せなくなってきている

 

僕を呼ぶ彼女の声も

 

太陽のような笑顔も

 

僕の中から少しずつ、少しずつ消えていっている

 

それは多分、この7年という月日の間に

 

様々な人と出会い、別れ

 

彼女が見れなかった風景を

 

感じることのできなかった喜びや悲しみ

 

沢山のことを経験してきたからなのだろう

 

僕はなんて残酷な人間なのだろう

 

そう思うと罪悪感に苛まれて

 

やはり自分は生きる価値のない人間なのだと

 

考えてしまう

 

 

そんな時、小学校からの親友が

 

「それは、奥さんが前に進めと言ってくれているんじゃないか」

 

という言葉をくれた

 

もし、親友がくれた言葉が本当なら

 

僕はもう前に進むしかない

 

妻が亡くなった時に

 

僕の心も一度、死んだ

 

でも生き返れ、生まれ変わって誰もが羨ましがるくらい

 

生きることを楽しむ

 

僕が妻のためにできることは、それなのではないだろうか

 

僕はいつだって一人じゃなかった

 

亡き妻に伝えたい

 

「あなたが愛せなくなったこの世界を再び愛せるように

僕は歩き続ける。天国から見ていてください。」と