私はアイロンが苦手です。
息子が中学生になって、
この、
制服のシャツの襟汚れとアイロンに
毎日とても悩まされていました。
息子も好きじゃないこの綿のワイシャツ。
皺になりにくく着心地のいい素材が今はたくさんあるのに
なぜいつまでも
こんな成長期で汗かきの世代の男の子に着せるのか
とか
アイロンをあてながら
いつもぷりぷりしてました。
最近
あるお話を聞いて
急にそれが変わったんです。
今まで、申し訳なかったな
って
この子(シャツ)に
すごく思いました。
この子はいつも息子と一緒に
自転車に乗り
友達と話し
勉強をし
給食を食べて
息子はいつも
友達とどんな話をしてる?
寝ずに勉強してる?
給食は残さず食べてる?
そうそう
こないだは修学旅行も行ってくれたよね
息子と一緒に見た長崎の空は
どうでしたか?
そう話しかけながら
アイロンをあてていたら
やっと僕の声に気づいてくれた!
って声が聞こえた気がして
あの子の様子を教えてもらった気がして
なんだか急に嬉しい気持ちになって
涙があふれました。
シャツにアイロンあてながら泣いてるオカンって
なかなかオモロイ図だなあって
ちょっと笑って
そしたら
水泳のタオルにも
泳いだ後の疲れたあの子を
いつも癒してくれてありがとう
靴下にも
息子のクサイ足に
いつもまとってくれてありがとう
ひとつひとつ
お話をするようになりました。
私は片付けが苦手で
片付けしないといけない
とか
片付けることで自分に良いことが起きるからやろう
とか
そう思っても続かなくて
だけど今は純粋に
今ここにあるものはどれも大切なんだなと
思えるようになりました。
だからこそ、不要なものはお礼を言ってお別れをして
大切なものだけに囲まれたいなと
ふんわり思っています。
物から
声が聞こえてくる瞬間を
あじわいました。