突然ですがわたし、
落語が好きです。

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えーー、
しばらくの間、おつきあいを願うのでございますが

イラストレーターときどきDIYer
ココロ系ヒトリゴトが好きな
タナビキミキです。




たぶん、小さい頃も知らず知らずのうちに
聞いてたんでしょうね。
話自体を詳しくは覚えてなかったけど、
林家小染や桂枝雀の
話し口調が大好きでした。




大人になってから、
身近に落語好きな人ができて
いろいろと聞かせてもらう機会を得て

米朝や当時の小文枝、枝雀など
上方落語を中心に楽しみました。

特に好きなのは、
6代目笑福亭松鶴。
特に「らくだ」は最高です。

そしてやっぱり桂枝雀。
最近、枝雀の創作落語「いたりきたり」の
動画をYouTubeで見つけました。

(14分あります。
お時間のある時にぜひ一度、最後まで見てください)


これがなんとも哲学的!
風刺的な要素を
こんなにもうまく笑いに変えて、
笑いとととに考えさせる。

さすがは天才落語家。


簡単に、だいたいのあらすじをお話しします。
ぜひ読んでみてください。


………

2人の男が話しています。
1人がどうも変わったペットを飼っているらしい。

何かと聞くと、「いたりきたり」と「でたりはいったり」だという。
なぜか「いたりきたり」の方は出たり入ったりするのが好きで、「でたりはいったり」は行ったり来たりするのが好きらしい。

名前が逆だと指摘するが、それは人間が勝手に決められることじゃないらしい。

見た目はイタチに似ていて、白くてふわふわしてる。


にも、「のらりくらり」と「ねたりおきたり」も飼っていて、これはナマコみたいなので、白くてふわふわしてると。


聞いてるとどれもとても妙なペットだが、その男によると「見てると心が落ち着く」という。



ず「いたりきたり」は、
出たり入ったりしてるんだけど、

それは片方から見るとそう見えることで、
反対側から見ると、入ったり出たりしているように見える。

やっていることは1つのことなのに、見る方向によって感じ方が違う。
これは、

1つの物事でも
人によって感じ方がちがう、
ということと同じではないか

と男は話す。





に「でたりはいったり」。
長細いカゴの中を行ったり来たりずっとしているけど、いつもそこにいるんだ、と。

毎日大阪から東京まで新幹線で走り回っている人もいるが、

結局は同じところを
ぐるぐると行ったり来たりしてるだけで、
どこにも行ってないのではないか

と。






して「のらりくらり
」。
これは、棒で押されてもそのまんま。
離したらゆっくりと元に戻るだけ。


人は何か刺激があれば、つい反抗しまう。

例えば人に悪口を言われたら、
なんだと!?と思ってしまう。

悪口なんて、言われてもそのままにしておけばいい。

その悪口が合っていたら自分が悪いんだから直せばいいんだし、
違うのならいつか分かる時がくる。

と、男は言う。



後に「ねたりおきたり」。
これは寝ていても起きててもイキイキしてる。

病気になったから
それが必ずしもマイナスになるわけではない。


…………


そんな感じで、
ここからはサゲにつながるので
実際に聞いてみてください。


これだけ深い話を盛り込んで
落語として惹きつけていく技
素晴らしいです!