「西の魔女が死んだ」 梨木香歩 2009-040 | 流石奇屋~書評の間

「西の魔女が死んだ」 梨木香歩 2009-040

梨木香歩氏「西の魔女が死んだ」読了しました。

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西の魔女が死んだ (新潮文庫)/梨木 香歩
¥420
Amazon.co.jp
出版元
新潮文庫
初版刊行年月
2008/06
著者/編者
梨木香歩
総評
21点/30点満点中
採点の詳細
ストーリ性:4点 
読了感:3点 
ぐいぐい:4点 
キャラ立ち:3点 
意外性:3点 
装丁:4点

あらすじ
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも…。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。 <<Amazonより抜粋>>



映画化もされたようです。
観てはいませんが、映像化しやすい作品だと思いました。

実写ももちろんイメージしやすいのですが、タイトル・ストーリーともに「ジブリ」な印象も受けました。

その点で、象徴的なのは、まいの両親。

一生懸命に娘を心配する、今風の両親像ってのが、凄くジブリな感じなのですね。

一方、主人公まいの祖母である「おばあちゃん」についても、その一挙手一投足が、印象深いものでした。
この物語の裏のテーマは、前述した両親と祖母の関係性にもあるように思えました。

言い換えれば、「現代」と「古き良き時代」。
「活気」と「静寂」の対比といったところです。

ラストはさわやかな印象でした。

「渡りの一日」もユーモラスで、ある意味でとても綺麗な作品でした。