硫黄島からの手紙 硫黄島からの手紙


クリント・イーストウッド監督。

ポール・ハギス製作総指揮。

スティーヴン・スピルバーグ製作参加。

クリント・イーストウッド音楽。

渡辺謙二宮和也伊原剛志加瀬亮松崎悠希中村獅童裕木奈江出演。


2007年最初の作品は、『ディパーテッド』じゃありませんでした~ダウン流れ星どっちにしろ、13日に控えてる『ラッキーナンバー7』があったんだけどにひひいや~それにしてもこれは映画館で観といてよかった!!『男たちの大和 』(初期の記事ですガーン笑)で、僕はあまりの自分との相性の悪さに失望して以来の、戦争もの。。それにしてもこれが“洋画”ってのは、やはり違和感あるね笑。

昨日は久々に心斎橋へ、俺の一番の友と二人でセールへレッツゴー。やっぱり御堂筋、堀江は、にぎわってていいっ音譜おしゃれ人間がいっぱいいると、やはりこっちもやる気がみなぎってくるアップ笑 イイものいっぱい買えたから満足でした。


硫黄島からの手紙


さてこの『硫黄島からの手紙』。観る前に少しは前知識入れて行こうかなと思っていたんですが上演時間迫ってて急いで近くのシネコンへ・・・走る人あせる最初に触れたように最後の最後のエンドロールを観るまで、てっきり“邦画”だと思ってたんだけど、「KEN WATANABE」っていう文字に“はてなマークはてなマーク”ってなって、家に帰って調べたら“洋画”の枠に入っていました。僕はてっきり日本側が、イーストウッドを招く形で映画制作を行ったんだと思っていました。。(ってゆうか邦画って思ってる人のほうが多いんじゃないかな??笑)二部作である『父親たちの星条旗』を見逃していたのも一因だと思います。それにしてもやっぱりクリント・イーストウッド。さすがですね星ほとんど日本語で作っていることにまず驚いたのと、どうやってあんな細かいニュアンスをかもし出せたのか、不思議でなりません。
硫黄島からの手紙
渡辺謙。『バットマン・ビギンズ』でハリウッドデビューした時は本当に凄い歓声!?を浴びてましたね晴れこれがあって、イーストウッドがこの作品を作ろうとし、主演に彼を抜擢したんでしょう。『明日の記憶』、これもアルツハイマーを扱った作品。まだ観ていないんですが、どうだろう・・・ちょっとまだ観ようかは、考え中かなはてなマーク

厳しさの中にも思いやりあり、こういう大人(人間)は世界に何人いるのかな?と、彼の演技・役柄で考えさせてくれました。


硫黄島からの手紙 二宮和也。さすが!?の演技だった!最初はかん高い声にちょっと首をかしげていたんだけど、あの男たちだけの、混沌とした世界に一人“自分”というものを持った人間を上手く表現できていたと思うグッド!主役は渡辺謙演じた閣下だとは思うけど、“観る側”に立って感情をありのままにぶつけてくれていたのは、やっぱり二宮演じた西郷だったねひらめき電球

昔のドラマで、題名は忘れたんだけど、主題歌がゆずの「飛べない鳥」のにも出てたよね。あの時からこの人の役の雰囲気は好きだったんだけど、今回の“戦争映画”というスクリーンに映し出されているのを観て、より一層彼だけにある、別の素晴らしい何かを少しは感じ取れたと思う。『青の炎』、『鉄コン筋クリート』でのクロの声役、そして犬童一心監督の公開映画『黄色い涙』出演。犬童監督の作品だから絶対観ますね!!ジョゼで知ってからのファンですラブラブ!笑 嵐の5人が描く映画、どういう作品に仕上がっているのか、楽しみだね。


硫黄島からの手紙伊原剛志。彼もいい役というか、いいスパイスになってました宝石ブルーかなり今回の作品には必要なキャスト・役だったんじゃないかな?馬術の選手としてオリンピックで閣下と同じくアメリカに行ったことのある人間。本当のアメリカ人というものを、知っている者と、知らない者の“差”を表せていた。伊原さんは子供もいるんだよね。こんな渋くてかっこいいお父さんいたらどう思うんだろ虹笑 『火垂るの墓』の実写版に出てるみたいだけど、これってまだ公開されてないよね?松嶋菜々子主演、キャストもかなり豪華・・・でもどんな作品になってるんだろ?原作を超えれるか、それはちょっと難しいんじゃないかなダウン


硫黄島からの手紙 加瀬亮。映画中心に活動しているみたいなのもあって、彼のことはほんとに無知識に近かったですね。出てきても、『あっ加瀬亮出てきた!!』とか普通に分からなかったし。でも、もうすぐ公開で観る予定の『それでもボクはやってない』で主演を務めてるし、これからじっくり見れていけそうな俳優さんヒマワリアカルイミライ』、『茶の味』、『スクラップ・ヘブン』、『花よりもなほ』、『ハチミツとクローバー』、『ストロベリーショートケイクス』など、出演作が多すぎで書ききれません。。笑あせる




獅童さんは今回、役柄もあるんだろうけど、ちょっと余計な感じがしました。閣下や伊原さん演じたバロン西に相反する、当時の日本の象徴的人間を僕らの頭に焼き付ける、という点では必要だったかもしれないけど・・・。彼についてはこれだけに留めておきますヒミツ



~1日でも長く。61年の時を超えて届く男たちの想い。
2006年、硫黄島。
地中から発見された数百通もの手紙。それは、61年前、この島で戦った男たちが、家族に宛てて書き残したものだった。届くことのなかった手紙に、彼らは何を託したのか。

戦況が悪化の一途をたどる1944年6月、ひとりの指揮官が硫黄島に降り立った。陸軍中将、栗林忠道(渡辺謙)。アメリカ留学の経験を持ち、それゆえにアメリカとの戦いの厳しさを誰よりも知り尽くしていた男。本土防衛の最後の砦とも言うべき硫黄島の命運は、この男に託された。
着任早々、長年の場当たり的な作戦を変更し、部下に対する理不尽な体罰をも戒めた栗林に、兵士たちは驚きの目を向ける。今までのどの指揮官とも違う栗林との出会いは、硫黄島での日々に絶望を感じていた西郷(二宮和也)に、新たな希望を抱かせる。従来の常識にとらわれない栗林のやり方は、古参の将校たちの反発も呼んだが、一方で頼もしい理解者もいた。そのひとりが、ロサンゼルス・オリンピック馬術競技の金メダリスト、「バロン西」こと西竹一中佐(伊原剛志)だった。
硫黄の臭気が立ち込める灼熱の島、食べ物も飲み水も満足にない過酷な状況で、栗林の指揮のもと、掘り進められる地下要塞。島中に張りめぐらせたこのトンネルこそ、米軍を迎え撃つ栗林の秘策だったのだ。


1945年2月19日、ついにアメリカ軍が上陸を開始する。その圧倒的な兵力の前に5日で終わるだろうと言われた硫黄島の戦いは、36日間にもおよぶ歴史的な激戦となった。死こそ名誉とされる戦争の真っ只中にあって、栗林中将は兵士たちに「死ぬな」と命じた。最後の最後まで生き延びて、本土にいる家族のために、一日でも長くこの島を守り抜け、と。
栗林の奇策に反発し、軍人らしく玉砕を貫こうとする伊藤中尉(中村獅童)、憲兵隊のエリートから一転、過酷な戦地へと送り込まれた清水(加瀬亮)、戦場にあってなお国際人であり続けたバロン西、まだ見ぬ我が子を胸に抱くため、どんなことをしても生きて帰ると妻に誓った西郷、そして彼らを率いた栗林もまた、軍人である前に、家族思いの夫であり、子煩悩な父であった。
61年ぶりに届く彼らからの手紙。そのひとりひとりの素顔から、硫黄島の心が明かされていく。~ (goo引用)



始まり方は至ってシンプル。題名の『硫黄島からの手紙』の文字が出てくるときも、シンプルそのもの。そして何より印象的だったのが、最初から最後までのあの画面の色流れ星濃くもなく、薄くもなく・・・観た人にしかわからない。でもそれが逆に観ている側に、何かを訴えかけてくる効果を倍増させていた。『ミリオンダラー・ベイビー』でも感じたけど、この監督はの使い方が上手い天使

場面は硫黄島の土を掘り起こすところから始まる。。。


僕はこの作品をCMやらで見るまでは、“硫黄島”という島が存在していることさえ、知らなかった。広島・長崎の原爆や、大都市での空襲なんかは学校で教えてもらってきたけど、硫黄島でのこの出来事は知らなかった。。同じような人多いんじゃないかな?しかし今からでも、昔にあった出来事を知っていくことは、誰にだってできる音譜これを外国人である、イーストウッドが描こうとしたなんて・・・ホント恐縮ですわビックリマーク


硫黄島からの手紙 他のブロガーさんたちの意見にも多かったんだけど、話の進み方が、かなりテンポいいというか、良すぎるんですね。対米軍の閣下の作戦として下された地下要塞を掘ることひらめき電球これがいつの間にか出来上がっていたことについては、観ているときは僕はそんなに違和感 感じなかったんだけど、言われてみれば確かに「いつ出来上がったんだ??」って思いました。

主要人物については、フラッシュバック的な感じで背景・心情を描かれていくんだけど、それぞれに色んな想いがある。そんな中でも“天皇陛下のために死ぬ”ことが義務付けられているような世界にいる自分。。。孤独ともいえない、何かと戦っていたんでしょう。。フラッシュバックのシーンが少し色濃くスクリーン上に描かれているように感じたのは自分だけだろうか・・・?これがかえって現実味を帯びさせているように感じた。それが戦争の一線にいる彼らなのか、戦争に行く前の彼らなのかはわからないけど・・・虹

また、この硫黄島での軍の長を務めたのが、アメリカのことをある意味一番よく知っている男、栗林閣下だった。体罰を与えるよりも、昼飯抜き。嫌がらせの靴磨きよりも、それなら軍にとって大切な銃を磨かせる方がいい。。など、当時の日本のそれぞれの軍隊の中級位の男たちの考えとは180度違った考えを持った持ち主。。そんな彼も、本土には息子が生きて帰ってくることを願っていて、本人ももちろんそう願っていたのだ。

そんな彼に惹かれた、というのはちょっとおかしい表現だけど、尊敬とか憧れのような感情を持ったのが二宮演じた西郷。そして同じような考えを持った元オリンピック選手の、通称バロン西。そして初めは“天皇陛下バンザーイ”な人間として描かれていた、加瀬亮演じる清水(確かこんな名前汗笑)。でも、彼のフラッシュバックのシーンでも、本当はそんな人間じゃないってことを、初めて知ることができる。。


硫黄島からの手紙 閣下の名案、地下要塞をもってでさえ日本軍は、米軍に追い詰められ、皆が「天皇陛下バンザーイ」と言っては次々と手榴弾で自殺していくシーン・・・あそこは眉間にシワを寄せずにはいられなかった。。爆弾あまりにも残酷で、生々しい現実を突きつけられたから。。西郷と、清水との二人だけのシーンもかなり印象的だった。。西郷の本当の想い、清水にちゃんと伝わるんだろうか・・・はてなマークそんな気持ちでいっぱいだった。


そしてこれも他のブロガーさんが書いてたことなんだけど、

バロン西がアメリカ兵と話すシーンは、相手を捕虜としてではなく、一人の人間として接しているのがとても伝わってきました。

まさにその通り。本当の人間としてのアメリカ人を知っているバロン西だからこそしてあげられたこと。でも、僕があの部隊の下っ端なら絶対になんでこの隊長はアメリカ兵を助けたりするんだ!??と思っているに違いないと思うひらめき電球う~ん・・・でもやっぱりそれが普通なのだろうか。。今だから言えることになっちゃうんだよねしょぼん

そして最後閣下と西郷とのやりとり・・・。あそこは男と男の心の通じ合い、でしたね星生きて帰れ。。。』ホントに人間として、暖かい人から発せられた言葉だった。

たまたま閣下のピストルを拾ってパクってしまったアメリカ兵を見てぶちギレる西郷。。西郷の、閣下への思いが強く表されていたところだったと思う。でもここで二宮が演じていたのがやっぱり正解だったと、また思ったシーンでもあった。外見は細身で弱弱しい男だけど、中身はホットな奴晴れちゃんとマッチしてましたよんグッド!

最後、捕虜として生き残った西郷の身体に被せられていた医療班の布が、迷彩柄だったのがとても印象的。それに加えて、何かから開放されてなのかの西郷の微笑み・・・。沈んでいく夕日がまぶしかったですね晴れ星空

この映画を観て、感じることはホント千差万別だと思う。僕がここに書いたことも、そのうちの一つに過ぎない虹でも、久々に観てよかったと思える、戦争扱った映画でした。ただ、やっぱり2時間半もあるのにあっという間に感じて、さらりとすり抜けた感が残っていたのだけが少し残念かな。ホントそれだけひらめき電球

あと、スピルバーグが参加していたのもあってなのか、やっぱり爆破シーンとか、自殺シーンなんかは迫力満点でしたショック!爆弾メラメラCGもかなりキレイで凄かったしっべーっだ!これは映画館で観た方が絶対いいですねアップ父親たちの星条旗』はDVDで観ます。

『男たちの大和』は、戦争映画としては、どこがいいのか僕は未だに分からないんだけどなぁ。。。大和の戦艦の大きさだけだったやん!!って思うんだけど。

これから、CATVとか、DVDでも暇があればちょくちょくイーストウッドが手がけた作品を観ていこうと思います。3本くらい控えてるかなひらめき電球

アメリカで本作はどんな風に上映されるんだろう!?9割方字幕の“アメリカ製作の洋画”ってのもアメリカ人からしたら変な感じなんだろうなにひひ音譜これもクリント・イーストウッドの悪戯はてなマークはてなマークはてなマーク




☆評価☆・・・4.5