- ジェネオン エンタテインメント
- ギルバート・グレイプ
ラッセ・ハルストレム監督。
ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイス、メアリー・スティーンバージェン、ジョン・C・ライリー、クリスピン・グローバー出演。
ジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオ出演作とゆうことで観てみたんですが・・・これ、凄い。。。
今んとこ、ジョニデ、ディカプリオ出演作では、僕の中で二人共ダントツトップの作品ですね
ジョニー・デップ。この頃は薬、酒、女性関係などで日常生活が一番キツかったときらしい。そんな中であの演技・・・やっぱりこの人は演技上手いです再認識させられましたね!この『ギルバート・グレイプ』はジョニデファンの中でも1位、2位を争う作品なんだとか・・・
そりゃ、そうですよね~。普通に茶髪のロングでカッコよかったし
ディカプリオ。この作品が1993年のものなので、かなり若いです。で、この作品での彼の役が知的障害を持った弟役を演じているんですが・・・主人公演ずるジョニー・デップの印象を超えちゃっているかもしれないなぁとにかく上手い。普通絶対こうゆう役を演じると少しばかりかは違和感を感じたり、良くは思わないと思うんですが、彼の演技はマジですばらしい!の一言。観たらわかりますよね~
当時あの若さで、こんな演技をしていたと考えると、今の僕のレオナルド・ディカプリオに対する印象は、ガラリと変わった。『ザ・ビーチ』、『ギャング・オブ・ニューヨーク』、『キャッチミー・イフ・ユー・キャン』、『アビエーター』など、ちょっとさっぱりしない作品ばかりですが、やはり話題の『ディパーテッド』で再復帰してほしい(アビエーターは観ていないから、どんなのか分からないし、キャッチミー・イフ・ユー・キャンは嫌いでもなかったかな)
アイオワ州エンドーラに、一家5人の父親代わりとして暮らしている24歳のギルバート。彼は町の小さな食料品店で、アルバイトをして一家の家計を支えていた。そんな彼の家族は、体重がなんと250キロもある母、知的障害を持った弟アーニー。そして姉と妹がひとりずつそんなギルバートは、一方で食料店の常連の婦人と不倫関係にあった
愛する弟アーニーや体を動かすのが困難な母の世話など、日々の暮らしをこなしていき、田舎の何もないような自然あふれたところで過ごし、時間がただ過ぎていくだけ。。。この町から出る、なんてことは考えてもいなかったのだが・・・。
このギルバートのお母さんは昔は町一番の美人で有名な人だったんだけど、夫の死をきっかけに過食症となってしまい、以来自分の姿を見せたくない一心で、外にも出なくなってしまっている状態そして弟のアーニー。彼はやんちゃでいたずらばかりしているような男の子。アーニーのテンションが絶好調になったときには、町の高い鉄塔によじ登り、警察沙汰になるくらいの問題を頻繁に起こす。。。そんな問題いっぱいの日々でも、兄ギルバートとの絆はとても深く、いつも一緒に行動していたんだ
一家の大黒柱、ギルバートの心の動きを中心として、弟アーニーとの絆、そしてこれといって何もなく、ほのぼのとしたエンドーラの町を舞台に物語りは進んでいく・・・
この町の風景はホント夕日がきれいでしたね~それにしても、アーニーの“鉄塔登り”はこっちもヒヤヒヤするほどに高いとこまでいってました
周りがどんなに怒ろうとも、アーニーに“危ない”とゆうことを理解させるために、決して力で解決しようとはしない兄ギルバート。いいお兄ちゃんだった
アーニーもギルバートのやさしさはちゃんと理解できていたんだろうな
ギルバートはバイトに行くにしても何処にいくにしても、アーニーを自分の車に乗せ、一緒に出かけていた
そんなある日、この町では見かけたことのない女性をふと目にする。。そのときはなにもなく、ギルバートの車は通り過ぎていっただけなのだが・・・。
その見たことのない女性の話はギルバートの友達の間でも急速に知れ渡った。こんな小さな町では当たり前のことだろう。。彼女は何者なのか、一体何処から来たのか、なんのために・・・この頃からギルバートも少しずつ彼女のことを気にし出す。。。
そして、いつものように、客もそんなに来ない小さな食料品店でバイトをしていると、その女性がやってくるなぜかギルバートは食品棚の影から彼女を見つめていた
話してみたいけど、なぜか話しかけられない。。でも、そんな雰囲気を打ち破ってくれたのが、弟アーニーだ。彼は彼女を見つけるなり『遊ぼうよ
』と自然に話しかけた。ギルバートはアーニーを止めにかかるが、それがキッカケで二人は知り合うこととなる・・・
(配達でだったかな!?ちょい曖昧・・笑)
彼女の名はベッキー黒髪のショートカットで、元気で心やさしい女性だ。彼女は、祖母とトレーラーハウスでアメリカを旅していて、たまたま車が壊れてしまい、立ち往生してしまっていた。そこがたまたまギルバートらが暮らすエンドーラだった、とゆうわけだ
だからこの町にいるのも車が直るまで、だった。。。
今まで24年間、一度もこの町から出ようと思ったこともなく、どちらかとゆうと閉塞的な心の持ち主であるギルバートと、様々な町を旅している開放的な女性ベッキー。ギルバートはベッキーと(甘~い)時間を過ごしていくうちに、少しずつ心の変化が現れ始める・・・。
てゆうか、ホントにここまでの場面、ジョニー・デップの演技は、すんばらしいですどこか抑えながらも、顔の表情の変化、言葉のかもし出し方・・・・。どこを取ってもジョニデの“本質”を見れるところなんじゃないでしょうか。アーニー役のディカプリオはゆうまでもない
障害を持った弟。でも愛する兄とは離れない。。かなり微妙で難しいところだけど、見事!!でした。しかも噂によれば、ディカプリオはほとんどのシーンをワンテイクで済ませてしまったのだとか・・・・
そして、このベッキーが現れることによって、ギルバート自身だけでなく、ギルバートの周りもどんどん変わっていく・・・。
ある日、不倫相手の女性から最近ギルバートは頻繁にベッキーと一緒にいることがバレ、別れることになる。それだけでなく、彼女の夫も不審な死を遂げ、彼女は子供二人を連れ、エンドーラから出て行ってしまう・・・。
いつものようにギルバートはアーニーを風呂に入れていた。でも、彼は再びベッキーと会う約束をしていたので、アーニーに風呂から出る手順だけを言い、彼を風呂に入れたままにして、家を出てしまう。しかしこれが後にやっかいなこととなってしまう。アーニーはその時言われたことは理解したかのように振舞うが、本当は理解できていないのだ。。ギルバートがベッキーとの楽しい時間を過ごした後、家に帰ってくる夜中まで何時間も冷たくなった水の風呂に入り続けていたのだ・・・それ以来、アーニーは水が怖くなって風呂には入らなくなってしまう。。。
一方、町にある有名なハンバーガーチェーン店がやってくることに。町は大騒ぎ
そして、何日も風呂に入っていないアーニーを風呂に入れるよう母から言われるギルバート。もちろん彼が素直に入るはずがない。なんとかして入れようと言葉で説得するが、ふざけて逃げるアーニーに、ギルバートはキレてしまい、ついに手を出してしまった・・・今まで弟を殴ったことなんてなかった。今までお兄ちゃんに殴られたことはなかった。。。ここで少しだけだが、二人の間に亀裂ができてしまう・・・
この辺りからやはり少しずつ変わっていってる。ギルバートも、町の様子も。ハンバーガーチェーン店が来たのがベッキーの出現によるとは言えないけど、“いろんな変化”を表す象徴の一つになっていたのは間違いないでしょう
そして、アーニーの18歳になる誕生日。この日はベッキーも呼んでいた。このときもまだギルバートとアーニーの少しギクシャクした関係は続いてたんだけど、“あること”がキッカケで仲直りするんだよな~ ホント、ここ僕好きなシーンです。アーニーがアーニーなりのやり方でギルバートを許してあげるんだけど・・・涙出ちゃいましたよ
最近映画よく観るようになって涙腺ゆるんできたんかな??いや、でもここのシーンを好きな人は結構多いハズっ
そしてベッキーは、ギルバートのお母さんに会おうとする。もちろん母は自分のこんな姿を他人になんか見せたくない。でも、少しなら、とベッキーとあいさつをする。ここから、このお母さん自身も変わっていく。。
でも、これがきっかけとなって!?色々とあり、母は死んでしまう。いつもは行かない二階のベッドで・・・。最後のがんばり
ここでのアーニーが自分の母の死を理解したときの行動、そしてそのとき画面が後ろにバックされていくところ。なんともいえない気持ちになった。悲しいとゆうより・・もっと複雑な何かそんでまたギルバートたち4兄弟は最後、死んだ母に素敵なプレゼントをするんだよね~
ちょっといきなりな感じで『えぇっっっ
』って思ったけど、じんわりギルバートたちの母への思いやりが伝わってくる。
最後もさわやかなハッピーエンドで終わり、いい気持ちで終わらせてくれました
最後のベッキーが迎えにくるシーン、ベッキーの髪の毛長かったのはエンドーラを去って結構時間経ってるからやろうけど、実際このシーンを撮ったのは一番最初なんやろなまぁ、あんまり関係のないことやけど
笑
この作品が最初から最後までのんびりとゆうか、そんなに目立ったハプニングとかなかったために、少しあらすじを追っただけに過ぎなった感は否めないけど、ホントこれは観るべき映画ですね
主人公ギルバートの気持ちの変化を中心として撮ったのはもちろん、そこに付随されてくるエンドーラの景色・町並み、家族関係、そして弟アーニーとベッキー。これは文字では表せられないことを扱った作品だと思います。
そんでやっぱり、ジョニーデップ、レオナルド・ディカプリオの今後見ることは不可能に近いであろう組み合わせそしてなんといっても彼ら二人の作品の中では今のところ
1位
であることは僕の中で間違いないかなっ
そしてなにより、今も印象に残っているギルバートが最後に言った、この言葉・・・
~We can go anywhere
僕らはどこへだっていけるさ~
☆評価☆・・・4.6