パティ・ジェンキンス監督。
BT 音楽。
シャーリーズ・セロン、クリスティナ・リッチ、ブルース・ダーン、スコット・ウィルソン、プルイット・テイラー・ヴィンス、リー・ターゲセン出演。
シャーリーズ・セロン。この一言今まで観た『イーオン・フラックス』、『コール』でのあの美しい姿とは、まさに別物・・・。この変貌ぶりは観る前から聞いていたけど、これほどまでとは。。。しかも鏡越しに彼女の体全身を写したところでは、ぜい肉ブヨブヨやし、肌汚いし・・・あれはちゃんと観る側が、この人を“演者さん”としてきちんと認識して見るべきものですね
これでアカデミーとゴールデングローブの主演女優を受賞したんだけども、コメンタリーでのセロンの話から、この姿をフィルムに残したことに全然後悔の様子は伺えませんでした。凄い・・
明らかに40代後半のオバチャンでしたよねぇ・・・あのギャップの凄さから、ショックは隠しきれなかったです
てか、最後の最後まであれがセロンだと信じれなかった。。信じたくなかった。。。
ホント、そんな感じ。マジでショックーーーーーー
笑
監督、バティ・ジェンキンス。この『モンスター』が初めての映画製作だそうで!自身もこれが初めての作品でホントうれしい、と言ってましたこれからの作品に期待したいですねっ
これは作品の冒頭にも出てくる説明のように、実際にあっった話アメリカで初めての、女性の連続殺人犯アイリーン・ウォーノスについて描かれている。なんでこんな人をわざわざ題材にしたんだろう? って読んだだけならそう考えると思う
でもホントにこの映画、何が言いたいのか掴みにくくて、ホントのところ、かなり重い。実際今、どうやってこの作品の感想等を書いていこうかも、かなり考えながらだからめちゃくちゃペースが遅い
なんてゆえばいいんだろ
話の流れは別にサーって書ける感じなんだけど、その場面場面についての自分の感想、想い、感じた事がいつものように書けない、てゆうか指がほっとんど動かない感じ
笑 でも、この伝記映画が言いたいことは、ただ単にセロンの演技のすばらしさだけではない、と観れば少しは感じるところが出てくると思う
(もちろん、セロンの迫真の演技なしには成り立たなかったけどね
)
13歳の頃から、弟たちのためにいつも夜には街へ出て娼婦として働いていたアイリーン。それが親にバレて勘当され、家を追い出される・・・。
でも、そんなアイリーンにも夢があった。将来はハリウッド女優になって、そんでもって男の子たちからもモテるような女性になることしかしアイリーンの人生はそう簡単にうまくはいかなかった・・。世の中の“汚い”ところばかりを見てきた彼女は、どん底までいき、神様にこんな事を誓ったのだ。『娼婦として作ったこの最後のはした金で一杯飲んだら、もう自分は死ぬ。』と。そしてその夜、ある女と出会う・・・。
その女性の名はセルビー。彼女は実は同性愛者で、一人飲んでいたアイリーンに、この時はそうゆう気持ちではなく、気軽に話し掛けた。二人の話は盛り上がり、セルビーは自分のうちに泊まるよう招待する。ここでアイリーンは飲む前の時の気持ちもあり、少し戸惑うが、セルビーのなにかに引き寄せられ、アイリーンは結局、セルビーの親もいる家に泊まらせてもらうことに。。。
その日から二人はちょくちょくどこかに出かけては楽しい日々を過ごす・・あるスケートで遊んだあと、裏通りで二人は友達以上の関係になる。アイリーンは今までそんなことはなかったが、セルビーだけ、そしてセルビーの優しさに包まれたからこそのものだったのだろう。。。
しかし、一方でセルビーが“娼婦”と付き合っているとゆうことが親にバレてしまう・・・。こうゆうことには厳しい親で、ましてや女性と・・・セルビーはアイリーンとはもう会わないよう説得するが、セルビーは拒んだ。ここでセルビーと親の間にも亀裂が入ってしまい、アイリーンは愛するセルビーを連れ出し、二人で町を出る事にする
モーテルで夢の二人だけの生活を始めるが、もちろんお金が持つはずがない。ここでまたアイリーンは道に出てセルビーのために金を稼ぎに行く。。。
その夜、いつものように一人の男をゲットする。人気のないところまでいき、事を成そうとするが相手の様子がおかしい・・・。相手の異変に気づいたアイリーンはなだめるよう説得するが、もう遅かった・・。アイリーンはいきなり殴られ、意識を無くす。。。
起きると、腕を縛られ、顔は血まみれの状態だった・・・男はアイリーンが意識を戻したことに気づき、また襲いかかろうとする。しかし、縛られていたロープがとっさに外れ、車にあった銃で男を撃ってしまう・・・。
このシーンにおいて、製作者側たちの間で二つの意見があったみたいです。このアイリーンの行動を衝動的で自己防衛的なものとして捉えるか、それとも彼女の奥底にあったもの、“モンスター”なるものが目覚めたような感じのところなのか。僕はこの映画のことしか知らないし、実際このシーンだけから判断すると、明らかに前者の考えが正しいと思うでもわざわざこんな相反する二つの意見が存在するのは、やはりホントのところの事実が正味どうなのか、なんでしょう
監督が女性で、やはりこの監督自身がアイリーンを理解しようとしたのもあり、あのシーンはあーゆう描き方となったのかもしれませんね。難しくて考えさせられる場面です。
アイリーンは死体をどかし、車だけ奪ってセルビーの待つモーテルへと帰る・・・。次の日の新聞で、この事件に関してなにも自分が関係している証拠がないことを知りホットする、のだが、ここからアイリーンの奥に潜んでいた、“モンスター”が呼び起こされてしまったのだ・・・。今まで自分が受けてきた仕打ち、人生、色んなものが一気に溢れ出し、そこから彼女は夜に男を引っ掛けては、殺し、車を奪って逃げるとゆう行動を繰り返すようになるそしてやがては“連続殺人犯”として似顔絵をも世にまかれることになってしまうのだった・・・。
最後の飲み屋ではあっけなく捕まってしまいましたセルビーへの愛情は決してなくならない。最後のセルビーとの電話でのセルビーの裏切りとまではいかなくとも、気持ちの別れ、そして裁判でのセルビーのあの表情。そりゃアイリーンにとっては残酷なものだったに違いない。でも一方で“殺人”は決して許されるものでもない。最後アイリーンが警官二人につれて行かれるときに、ふっと後ろを振り返ったときがなんだか一番印象的でした
いったい、彼女は何を見ていたんでしょう?いや、“だれ”を見ていたんでしょうか・・・。
監督がコメンタリーでこう言っていました。『この世の中に、本当のモンスターなんて存在しない。いるならホントにごくごく少数。でも、人間の奥底にはアイリーンのようなものが、みんなの中に潜んでいるんです。』
人生何があって、自分がどうなっていくかなんて誰にも分からない。そして何が正当で何が間違っているかなんて誰も決めることは出来ない・・・。なんかホントそんな難しいこと深く考えさせられる作品でした
ふぁ~・・・やっと書ききれましたでも自分が感じたこと、見たことをちゃんと全部書けたのか?とゆわれると、素直に首を縦には振れないです。いや、でもホント難しながらもイイ映画でした。まぁシャーリーズ・セロンのあの姿がショックだったのが一番かもしれないけど・・・
笑 エンディングのBTの音楽、あれ絶対聞いた事ありますよね~
この作品で生まれた曲とはこれまた意外だわ。。
まだ観ていない女性は、ぜひこの『アイリーン・ウォーノス』の人生を覗いて、体で感してほしいですっ
☆評価☆・・・4.2