東宝
クラッシュ



ポール・ハギス監督。

サンドラ・ブロックドン・チードルマット・ディロン出演。



いやぁ、この映画。アカデミー脚本賞、そしておおまかな知識として人種を扱ってる映画やと知っていたんで、期待?とゆうか観たかった作品。


ポール・ハギス監督は、『ミリオンダラー・ベイビー』、そして今やってる『父親たちの星条旗』の脚本の人。いいね~この人のも好きです音譜サンドラ・ブロック、今回の作品では脚本を読んで、自分から是非出たいとゆうことでの出演。そりゃこれなら出るわな虹でもその分、やはり演技力が試される作品やと思います。いくら演技やと言えど、どこかで人種差別をする役。きちんと理解していないと、そうそう自分からとはいけない作品ですね。


人は体ではぶつかっていても、心ではぶつかっていない


ドン・チードル演じるグラハム刑事と、相棒であり恋人でもあるスペイン系のリアが乗る車が中国人の女性の乗る車とぶつかり、リアと中国女性が口論となるところから始まる。そこで車中にいるなぜか冷静なグラハムの放つ言葉が、この作品のおおまかであるが全てを語っていた。

グラハムは車を降り、連絡を受けていた現場(運悪いのか、グラハムの車がぶつかったところと、行こうとしていた現場が同じ)に向かう。


雪が降り、もの静かな道で・・雪


グラハムが、現場の黒人青年の被害者の顔を見る前に、画面は昨日へと時間が戻る。。。


そこからは、職業、年齢、性別、貧富、中心となる人種、それぞれがモロに交錯し、それぞれの場所で色んな問題が起こる。もちろん、そのそれぞれの問題は根底に人種差別的なことが含まれているクローバー


例えば、ある人種差別のよくする白人警官が、パトロール中にたまたま前に走っていた高級車を止める。若手の相棒はなんとも問題はないのでもういいじゃないですかとゆう雰囲気を出しているが、この警官は運転手が黒人の夫、そして助手席には混血の白人の妻が乗っており、いちゃついていたのに気が触ったのか、夫がちゃんと身分証を見せても尋問をやめようとしない。さらには、奥さんにセクハラまでも・・・。この警官は、『今回は注意ですましますが、なにかあるならどうぞシラー』と。黒人男性は警察に何をゆっても意味ないだろうと、ここは早く終わらせるため、『すいませんでした』と何もなかったのに謝る。これに妻は憤慨し、これからこの二人の関係も、この夫の考え方も変わって行ってしまう。。



言い方は悪いが白人の方が上、黒人が下、白人が普通!?で黒人が犯罪を犯すとかいったそんな単純なものではない。人間みんなそれぞれ違って、どう当たっていくかが問題虹


実際、この白人警官は、病気がちな父をつきっきりで世話しているとゆう一面もある。そして後に人を助けたりもする。でも、病院との関係で、黒人女性にこの男にとっては軽くあしらわれ、侮辱されたような感じになっていた。それまでにも、恐らくではおるが、この男自身も人種差別的なものを経験していたのだろう。。


こういったことが、こんなシチュエーションでないにしろ、お互いがお互いを知ろうとはせず、後先考えずに殺しや盗みに先走ったり、喧嘩になったり。。


ホントに言葉で表すのは無理なことを扱っていると思います。人種差別だけにとどまらず、“人と人とのつながり”をも超えた何かを黄色い花例え、親と子の関係であっても、母の兄(グラハム)と弟への態度が違ったのはとても悲しかった。でも、やっぱり今まで単に体でなく、母とちゃんと心がぶつかっていたか、だったと思う音譜


人種差別を何とも思っていない(差別してしまう)ひとが、結果良き方向に行ったり、差別に敏感な人が逆に悪い方向に行き、そこで初めて自分の奥底にあったものに気づく。。

それは人と人がぶつかり合ってみないことには分からないこと黄色い花そして、その後が大事なんだ晴れ


最後、今まで色んな場所で起こっていた出来事が全て一つにつながったとき、監督は“人間の心の繋がり”も表したかったんだろうか・・・と思わざるをえなくなった晴れ一方で繋がったことで悲劇が待ってるんやけど。。。しょぼん


“伝えたかったこと”もだし、“こうゆう構成にしたかった”てゆうのも完璧といっていい程だったからこそのアカデミー脚本賞だったんでしょう。(何が言いたいんかごちゃごちゃですあせる笑)


この作品は、ちょっと疎遠になっていた人とも心でぶつかってみようかな~ってゆう風に僕には思わせてくれましたアップそうゆう思いを人に表すのに背中をポンッと軽く一押ししてくれます。


かなり扱っている事はむずかしいですが、映像もきれいやし、音楽も俺好きな感じやったし、観てみる価値はありです。

最後のオチもあの人クラッシュしちゃうかっひらめき電球って感じですよニコニコ笑 


最後の最後に重いことゆうけど、例えば晴れ日本の監督さんに一つ問いたい。

日本とゆう国はまぁほとんどが日本人で、日常で頻繁には人種差別を意識はしていないと思う。

そんな中、例えばだけど、この映画でもあったように、監督が、黒人の役者さんに、『もっと黒人らしい雰囲気をだしてください。』といえるだろうか。。。この作品では躊躇しながらも結局はプロデューサーさんは告げていた・・。ここで“人種差別”とゆう言葉をまず先に脳裏によぎらせてしまったらあれだし、 (この映画を理解してから、)ぶつかってみるとゆうのもある。ぱっと見だったら、でもそれが人種差別につながるとゆうだろうし。。なんか難しくなってきたけど、もしそうゆう場面に出くわしたときどうしてるのかなはてなマークって思った。難しいけど考えていきたい・・・



クラッシュ人は体ではぶつかっていても、心ではぶつかっていない





☆評価☆・・・4.8