今読み終わりました!




今回のも『分身』のように、裏にうごめく強い“力・陰謀”を解明するところが強く描かれるんかな~って読みながら思っていた。

でも、今回は少し違った(=´▽`=)ノ


『変身』では、『分身』よりも、もっと心や精神を掘り下げて、
そこを一本柱に描かれてる作品やったと俺は感じる。うん。







不動産屋強盗に入られたところにたまたま顧客として来ていた主人公“ジュン”。


強盗がある少女に拳銃を向けたときに、ジュンは犯人の冷ややかで死んだ魚のような目を見る。


それで何のタメライもなく撃つと感じたジュンは少女をかばうが‥







右側頭部を弾丸が貫通。




少女ではなく、助けようとしたジュンが運ばれることに‥


犯人の名は京極瞬介。





病院に運ばれ、世界初の脳の移植をされるねんけど、




最初はジュンには脳みそのドナーのことは曖昧にはぐらかされる。



実は本当のドナーはこの紛れもないジュンを撃った強盗、京極瞬介だった!


後に彼の脳が亡霊となって気の優しかったジュンの心をむしばんでいく‥





そして退院しもとの生活に戻るが、

事件後、いや手術後から以前のジュンとは全く違う性格に変わっていっていることに気づく‥



そしてそれは仕事場の人間関係だけでなく、




最愛の人、“メグ”への心も変わっていった。


好きであった、メグのそばかすもなければいいのにと感じるようになってまう( ̄^ ̄゜)





一部の脳が移植されただけでも、その人の体全体を占拠していってしまうのだ‥


ホンマに怖かった。




京極の心がジュンを侵し、ジュンは犬を殺し、次には人間をも殺してしまい、

最後に最も愛していたメグまで殺そうとする‥





しかし、彼の頭に残っていた、ジュンの心がそのときだけ溢れだし、それを止める。


ジュンは帰ってきたのだ。




そばかすもその“瞬間”は嫌とゆうことを感じなく、元に戻る。




メグのなにかがつなぎ止めていたのだ!

完璧には京極には支配されていなかった。


そこのメグの言葉を読んで泣きました。



東野圭吾作品では初めてかな(=´▽`=)ノ笑


なんかしらんけど、よかった~って。




まだジュンの部分が残ってくれていてよかったって。






この『変身』はホンマの主人公は正しくジュンやけども、裏の、いや一番目立ったところの主人公は京極瞬介の心やったと思う。

それに対抗するジュン。



それを支えるメグ。






そして最後に、やっと最後にほかの医師たちや刑事や弁護士なんかがいるんやと思う。




また、今回の『変身』の書かれ方は、ちょくちょく『~の手記』てな感じでジュンにまつわる思いなどが書かれていた。

やはりここでも視点の違いを利用した書き方やった。



ただメグの手記における心情の変化は見ていて心が痛かった‥









いやぁいい作品でしたわ(*o´∀`)o


また東野圭吾に惚れてまいました笑。


これまた好きな本に入るやろな~犯人探しの時のようなインパクトはないけど、


こっちの心になんかドーンと響かせてくるような作品でしたよ!













~脳の(移植)は、その人だけの足跡、思い出があるのだから‥‥~