ホッとしたのと同時に、
翔ちゃんを抱きしめたくなった。
「きゃあ!握手して下さい♡」
ちょうど通りかかったオンナノコ達が翔ちゃんに気付いて握手を求める。
「・・・、ちょっとしょぉちゃんこっち、」
握手し終わったその手をグイグイ引っ張って、
スタッフルームの奥の更衣室に連れ込んでドアを閉めた。
「どうし、」
『た』、っていう翔ちゃんの声を唇で塞いで飲み込む。
「しょぉちゃん、・・・好きだよ。」
翔ちゃんの唇から離れて、
ぎゅうってしがみついた。
「ごめんね、おれしょぉちゃんにみんなを紹介できて嬉しくて、
しょぉちゃんも楽しんでくれてるって思い込んで、
しょぉちゃんのこと放ったらかしにしちゃったよね、」
「雅紀、」
「ごめんね、しょぉちゃんに断りもなくあんな風に紹介してフロアに呼んじゃって・・・、」
「雅紀、」
翔ちゃんにカラダを離されてうつむいた。
翔ちゃんは、
おれの頭を撫でたあとふわって抱きしめて、
静かに話し始めた。
「俺はさ、雅紀の友達に紹介してもらえるって聞いた時スゲェ嬉しかったよ。
実際会ってみんないい人で紹介してもらって良かった、って思ったし、」
チュ、っておでこに翔ちゃんの唇が触れる。
「MJに紹介されたのもさ、
正直ちょっと照れ臭かったけど、嫌じゃなかったよ。
雅紀のフィールドに俺が出しゃばっちゃっていいのかな、とは思ったけど
逆に俺が雅紀と仲良しだって周知させていいなんてさ、
俺にはスゲェ嬉しいことだよ。」
「まぁ、」
翔ちゃんが両手でおれの顔をはさんで覗き込んできた。
「俺的には沢山のオンナノコに囲まれたディスコスターさまは俺のもんだぞ!って言いたくなったけどな。」
フッ、って笑った翔ちゃんの唇が鼻先に触れて
そのまま柔らかな触れるだけのキスをされて、お腹がキュってする。
「俺のもの、でしょ?」
さっきより顔を傾けた翔ちゃんが
さっきより深く、唇を重ねて
「んっ、」
声が、漏れた。