Discostar★Love 4 #128S | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

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Discostar★Love 4
#128/Side-S





「僕、ちょっとトイレぇ、」




計算なのか素なのか、そう言ったマロが席を立った。




ヨシ、せっかくのトスを受けてやるぜ、




ジョッキのウーロンをゴクゴクと飲み干して




「・・・ッハァ、」




ジョッキを置いて。


その手で雅紀の顔に触れた。




「なっ?」




肩を竦める雅紀の可愛い唇に軽くキスをして目を合わせる。




「なん・・・だよ、」




マロの事、めちゃくちゃ意識してるくせに

俺の事、めちゃくちゃ意識してるくせに



平静なフリをして強がる雅紀(コイツ)をもっと煽りたくなった。



ギリギリまで顔を近付けて

囁くような声で




「俺の、雅紀」




誘うつもりで本気で言って



チュッ、



もう一度その紅い唇に触れて

煽れた自覚を飲み込んで



わざと何気ないフリをしてメニューに視線を落とす。




・・・


すげェ見られてンな・・・




チラッ、



雅紀の方に視線を流したら

予想以上に雅紀が赤い顔をしてた。




「ん?」




『何?』って気付いてないフリをしながら内心、

何だよ、ガッツリ煽られてンじゃん。
その気持ち、素直に伝えてくれればいいのに、

と、もどかしい気持ちが胸に立ち込めた。




「なになになに???」




あからさまに動揺なんてして。

そんな物欲しそうな顔しやがって。

雅紀の頬に触れたこの右手でそのまま引き寄せたくなるじゃねェか。



でもさ

雅紀、オマエからホシイって言ってみろよ?




「何が欲しい?」



───雅紀(オマエ)が欲しいのは、俺だろ?




強く想いを絡めた視線で見つめたあと、




「俺ウーロンもう一杯。雅紀は?」




返される視線から逃れて知らんフリを決める。




「えっ!あ、あぁ、じゃぁ、おれも・・・、」




レンアイなんて気持ちの駆け引きが当たり前だと思ってたけど。

引けば一緒になって引いてしまうのは雅紀の優しいところなんだけどさ。




───もっと貪欲になればいいのに。




「雅紀、欲しいものは言わなきゃ分かんないよ?」




「しょぉちゃ・・・、」




俺の真意が伝わったのか、

さっきより力の入った視線で見つめて来た雅紀が



俺の肩を捕まえた。




「キス、して?」