Rolling days #161 | 山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

山風に吹かれた櫻葉へのつぶやき。

ある時は嵐情報。またある時は櫻葉妄想小説。自由に生きております。
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最初から→#1
前回のお話→#160
ウラガワ→Side-S


Day #161
~Side A~




「俺だって怖いよ、俺と付き合う事で雅紀が傷つくかもしれない事がさ。」




ドクン、て、心臓が撥ねる。



僕、は。

僕が、怖かったのは。



周りにバレて色々言われることとか、

そのせいで二人が一緒にいられなくなることだった。



翔ちゃんは。


僕が傷つくことが怖いって、

そう言ってくれた。


周りがどうとか、
翔ちゃんがどうとかじゃなく、

『僕』が、って。


翔ちゃんは

僕が思ってるよりずっと、

僕のことを想ってくれていたんだ。



じわぁって、胸が熱くなる。




「でも。」




コツンって翔ちゃんがおでこを合わせた。




「考えたってもう仕方ないからさ。」




嬉しい。


嬉しすぎるよ、

贅沢だよ、僕。



翔ちゃんにこんなに想われてる。




続けて翔ちゃんが掛けくれる
甘いコトバを聴きながら

ボロボロと涙が零れて。



おでこを離した翔ちゃんが

手で頬を包んで、

親指で涙を拭ってくれた。




「俺はもう迷わない。

言ったろ?全部失くしたって、雅紀がいればそれでいい。」




あぁ、って。



全てを委ねても大丈夫なんだって、

どうしても飲み込めなかったしこりが

アイスが溶けるみたいになくなって



胸に残ったのは、

翔ちゃんが大好きっていう気持ちだけ。




「・・・しょぉちゃ、」

「それでも不安なら。」




深い色をした大きな瞳に覗き込まれる。




「・・・そんな不安は俺が吹き飛ばしてやる。」




もう、不安なんて。




「そんなの考える隙なんてないくらい愛してやるから。」




さっきの翔ちゃんのコトバでとっくに。




「・・・その代わり、

途中でなんてやめてやらないから覚悟しろよ?」




え?



って



思った瞬間に深く唇を塞がれて



あっという間に
翔ちゃん越しの視界が

天井に、なった。