深夜の都内を滑るように走る翔ちゃんの車の中、おれたちはどちらからともなくそっと指を絡めあう。
「このまま・・・連れ去っていいか?」
前を向いたままそう言った翔ちゃんの横顔を見つめる。
かっこ・・・いいよなぁ・・・
「・・・何処か、行きたかった?」
見とれていた横顔が少しこちらに向けられ、眉をハの字にした翔ちゃんの目と目があった。
「あっ!ううん!そぉじゃなくて!ゴメン、しょぉちゃんカッコいいなってぉもって見てた!」
「はははははっ!なんだよそれ!」
笑い飛ばしながら翔ちゃんの指に力が入る。
「くふふふふっ!」
追いかけて笑って、指にキュッと力を入れ返す。
互いに力が入った指先から・・・ジワジワと翔ちゃんのキモチが腕を伝っておれの胸に温かく染み渡ってくる・・・
あ・・・なんか・・・ダメだ、翔ちゃんのコトすっごい好きって思ったら、今すぐキスしたくなってきた・・・!
そう思って手元に落としていた視線をまた翔ちゃんの顔に戻した瞬間、車が路肩に吸い寄せられる。
「ゴメン、ちょ・・・ムリ。待てない。雅紀、キスさせて?」
人通りも車の流れさえもほとんどない深夜のオフィス街、闇に紛れておれたちはキスを交わす
翔ちゃんとキスしたいって思ったおれのタイミングと
翔ちゃんがキスしたいって思ってくれたタイミングが一緒だった嬉しさで夢中で翔ちゃんの舌を追いかける
シートの距離がもどかしい
後頭部に差し込まれた翔ちゃんの掌が引き寄せてくれる力強さと翔ちゃんの唇が押し付けられる強さに挟まれ、求められていると自覚せずにいられないほどの熱い舌の動きにカラダがジワリと疼く
「・・・っん、」
角度を変えるたびに車内に響く唾蜜の音に紛れ、地声じゃない、翔ちゃんをホシガルおれの恋喘(こえ)が漏れる
「雅紀・・・愛してるよ・・・」
絡みつく舌を解放させて、でも鼻先は触れたまま、翔ちゃんが甘く囁く
「ん・・・おれも・・・。スキだよ、しょぉちゃん・・・早く・・・帰ろ?もっと・・・ちゃんと・・・」
「うん。もっと、ちゃんと抱きしめさせて?雅紀を愛したい」
そう言うと最高にカッコいいおれの翔ちゃんはもう一度舌を絡めてからチュッと音を立てて離れると、アクセルを踏み込んだ。
to be continued...
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おまけの続きは18禁になるので
限定部屋へのアップしま~す☆(≧∇≦)
→おまけ2