この本は大切なことをたくさん教えてくれましたが、その中に「人生の豊かさは喜怒哀楽の総量で決まる」という考え方があります。

例えば、好きな女性に振られたらマイナス100、その後、新しい彼女ができたらプラス100で、プラスマイナスゼロというのが普通の人の考えですが、出口さんは違うといいます。

振られてマイナス100、彼女ができたらプラス100で、トータルで絶対値200だというのです。怒も哀も含めた喜怒哀楽の総量が多いほど豊かな人生だと出口さんは説きます。

私はさすがに怒も哀も多い方がいいとは思えませんが、私の人生においても左遷された時はマイナス100、希望部署に復帰できた時はプラス100でしたが、トータルでプラマイゼロではないと感じています。

一度左遷されたからこそ、希望部署に復帰後もその部署で働けることにずっと感謝の気持ちを持っていられる。何事もなくずっと今の部署にいたら絶対値はゼロですが、今の自分には絶対値200という感覚があります。何事もなかった場合に比べて幸福感が強いのは間違いないです。

人生には哀も哀もあるからこそ、喜びと楽しみの価値が上がり、自分の人生の絶対値を上げてくれる。そう考えられれば、人生を強く生きられるようになります。