375「ワールズ・エンド」 この愛すべきチビデブ不細工の映画好きのおっさん3人 | ササポンのブログ

ササポンのブログ

映画、音楽、アニメにドラマ
そしてサントラなブログ
ひとを観ていないものを観ます



エドガーライト監督

エドガー・ライト、サイモン・ペグ脚本、

サイモン・ペググ、ニック・フロスト出演


このチビ、デブ、不細工の3人組が揃えば、
映画マニアが、
にこにこの映画が出来上がる。

このコンビの傑作、
「ホットファズ」の評の時に、
書いたことが、
この映画にも
びったりとはまる。

特定のジャンルに対する偏愛
あまりの唐突すぎる展開。
過剰な残酷性

彼らの映画は、
けして、メインストリームにはならない。

これは、
たしかなことだ。

どんなに、
不細工のペグちゃんが、
アメリカ映画の超大作に
出まくっていても、

絶対に、
全米NO1にはならない。




今回、舞台となったのは、
小さな村の、
パブ。

彼らの作品を愛する人たちなら、
思わず
「またパブかよ」と
嬉しそうに笑うだろう。

あの傑作「ショーン・オブ・ザ・デッド」で、
ゾンビから逃げて、
彼らが立て籠もったのは、
スーパーではなく
パブ。

イギリス人が、
もっとも愛する、
酔っ払いのたまり場
パブ。

ひと晩に5人で12軒のハシゴ酒という
学生時代に達成できなかった挑戦にリベンジすべく、
故郷であるイギリス郊外の街ニュートン・ヘイヴンに
戻ってくるという、
本気のバカ話から、物語が始まる。

そこには若干の、
ノスタルジーはあるが、
もう徹底的な、バカ話がテンポよく始まる。

もしかしたら、
このまま、よくある、青春回顧中年のばか騒ぎ、最後に昔の恋人が出てきて、
ホロっとさせて、でも現実は厳しいよ、
まるで「俺たちの旅」の続編のような映画ではないかと、
まあそれは、それで、楽しいか・・と
ところが、ぎっちょんちょん、
そうはいかの金玉。

なんせ、チビデブブオトコの3人ですよ。

話はとんでもない方向に、転がっていくのです。

だから、
絶対に、
この映画を観る前に、情報は入れないでください。
そして
唖然としてください

ここからは、
ネタバレです。





もう
間違いなく
この映画はドン・シーゲル監督、サムペキンパー脚本の
「ボディー・スナッチャー」から始まる
静かに知らぬうちに、
宇宙人侵略ものというジャンルに対する
オマージュ作品。

ただ、
いつものことだが、
エドちゃんの映画は伏線がない。

この手の映画は、
事実が露見する前に
「なんだか、おかしいぞ」という
雰囲気や道具立てを並べる。

しかし、
この映画はまるっきりそれがない。

もういきなり
便所で、
首がもげる。

緑の血液が、
びょーびょー。

唖然としていると、
周りの人間たちが
いきなり襲ってくる。

駅前の巨大オブジェまで襲ってくる。

観客は
唖然とする、
そしてそこから、
「なんじゃこれ」とあきれるか
「はじまった、はじまった」と喜びか・・。

まあ、
大抵の客はあきれる。
ついてこれない。

だから、
エドちゃんの映画は主流にはならない。

でも、
僕たちは、
エドちゃんの映画が大好きなのだ。
なぜなら、
映画ファンだから。

マニアだから
オタクだから。

映画が大好きで大好きで
しょうがない
隣のおっちゃんが、
撮ったどうしょうもない
でも楽しいB級映画。

出ているのも、近所にすむデブと不細工なおじさん。

これらが
きゃきゃいいながらわけがわからない
でも、
映画大好きといいながら撮っている。

そんな映画を
こんなマニアなブログを読んでくれている
君が嫌いなわけがない

DVDでもいいです。

みて唖然としてください。