最近の僕の中の完全なる
トレンドとなってしまった
映画評論家の町山氏のお勧めで
見た本作。
この映画の監督、
ピーターさんの前作は、
「バトルシップ」
実は、
映画会社に、
「ローン・サバイバー」の企画を出して
撮らしてほしいといったところ、
まず、
「バトルシップ」を撮ってほしいといわれた。
仕方なく、
クソな脚本とわかっているが、
「ローン~」が撮りたかったので、
監督した。
ところが、
アメリカで、クソコケした。
そして、
かわいそうなピーターさん、
この映画は棚上げになったとさ。
終わり・・では
この映画は存在していない。
そこで
救世主として現れたのが、
マーク・ウォールバーグ。
最近はもう
ハリウッドの救世主となっているマークくん。
性格に問題があって干されていた、デヴィッド・O・ラッセルに
「ザ・ファイター」を撮らせ、
最近では、
あの・・あの!
メル・ギブスンを救いたいと思っているそうだ。
かつて、
自分の暴力で失明させてしまった罪を背負って
人に助力することに
喜びを感じているマークくん。
かわいそうなピーターくんの企画も
救った。
「俺が出るから、金出せ」
ええ男や。
さて、
この物語は、
実話である。
これも最近のアメリカ映画のトレンドだ。
要するに
嘘のようなホントの話だ。
かなり有名な話で、
あの白熱教室でおなじみ
サンデル教授も取り上げた
究極の選択。
主人公である
マーカスは、
とてもシンプルな理由で地獄を見ることになる
「子供は殺せない」
それだけである。
いくらこちらを殺意と嫌悪の目で見ていようと、
逃がせば、
アルカイダに報告するのが
必然であっても、
殺せない。
子供は。
例のごとく、
頭が悪いやつが、
この映画を「アメリカ万歳映画」とのたまっている。
まあ、
確かに
頭の悪い人にはそう見えるかもしれない
だから、
頭の悪い人の文章は無視してください。
待ち伏せしていたマーカスが、
自分のライフルのスコープに
アルカイダを捕らえた瞬間、
冗談でつぶやく。
「タイムカードを押すぜ」
そして
ライフルの安全装置を外し
引き金を引く
そう彼らは、
殺しが職業なのだ。
この映画の原作者で、
主人公のモデルになった
マーカスさんは言った。
「わたしにとって殺しは反射神経」
善も悪も
右も左もない
彼らは命令に従って
殺しに行っただけ。
その命令の善悪など考える必要はない。
この映画もその通りで、
“レッド・ウィング作戦”をストイックに描く
その構成は、
戦争映画の基本に沿っている
兵隊の日常
家族、恋人の話
作戦会議
そして
出撃。
それだけ。
彼らは政治家でも
思想家でもない
兵隊だ。
だから
殺しにいくだけ。
戦闘シーンは、
当然のごとく、手抜きなし
岩肌の大地で、
彼らは、転がりながら、
落ちながら、
敗走する。
落ちるたびに、
骨を折り
筋肉が裂ける
そこに
アルカイダの訓練された兵隊が
襲い掛かる
そこには
もうただ、殺戮しかない
どこに
アメリカ万歳なんだ。
どこが正義だ。
軍隊は殺すことが仕事
彼らの存在は必要悪。
本来は、必要のない存在
でも
それは人間が社会を作り上げたときから
存在する
軍隊を作らないと憲法で
宣言しているくせに
軍隊を持っている国まである
殺しを職業にしている人たちがいるという生き物
僕だって軍人だったら
スコープに標的を映してつぶやくだろう
「タイムカードを押すぜ」
そこに映るのが
韓国人だろうが
朝鮮人だろうが
中国人だろうが、
日本人だろうが
アメリカ人だろうが
関係ない。
安全装置を外して
引き金を引く
なぜなら
それが仕事だから
そこに
正義も
善悪も領土もない