私は当時、絵画の教室に通っていた私より遥かにその子は絵が上手な子で
デッサン、イラスト、漫画、何で描ける凄い子だった
本当に特別だった
しかも、
ユーモアに溢れ面白く
頭も良いし足も速い
目もクリクリで可愛いし美人で大人っぽい
ハツラツとしていて元気で成績も秀才で
私の憧れだった
そんなミホちゃん(仮名)は
とてもオマセさん(早熟とはちと違う)で
エロい絵を描いてる時が
一番活き活きしていた
当時のアニメの女性キャラクターは
皆、スタイルが良かった
スラっと伸びた脚
柔らかそうな胸
キュッとくびれたウエスト
幼稚園児のキャラクターでさえ
ロリ体型ではなく「女性」そのものの体付きをしていた
なので、裸の女の人の絵を描くなんて
今思えば容易だったように思える
ミホちゃんは、凄い速さでエロい絵を描く
勉強の合間を縫ってエロい絵を描く
それを皆とても喜びながら待つ
「凄い!」「可愛い!」「なんか素敵!」「私のノートにも描いて!」
ミホちゃんは声援を受けながら
毎日新作のエロくて可愛い女の子の絵を描く
初めは男子も女子
も喜びながら
新作を待っていた
が
余りにも際どいエロい絵の連続に
男子達は根を上げた
笑笑
最終的には
男子が嗜めるくらいに過激さを増す、ミホちゃんのエロい絵
隣のクラスの女子まで集まってきて
ミホちゃんの描く自由帳に描かれたエロい絵を見に来る
ミホちゃんのお絵かきは止まらない
ファンの子に向けてイラストをバンバン仕上げていった
私も何ページも描いて貰った、可愛くてエロい絵が
なんだか秘密の素敵なものに思えて宝物だった
あまりに嬉しくて親に自慢して見せたりした
驚愕したママの顔が
今でも忘れられない
ミホちゃんの向上心は止まらない
即興のエロい絵講座が始まり、
クラスメイトの女子は習ってエロい絵を学び始めた
エロい絵の描き方と言うよりも
デッサンの狂いを指摘してくれたり
構図を教えてくれたり、
普通にイラストの絵の描き方を学んだ
私は人を唸らせるようなエロい絵は描けなかったので
私はオリジナルを漫画を描くようになった
至って普通の
泥沼の少女漫画を15巻
友達と合作で描いた
(当時の少女漫画は泥沼が流行ったのだ)
ミホちゃんは
現代で言う、神絵師だったと思う
エロいっと言っても
布の面積が狭いくらいか
ネグリジェを着てるくらいだったような気がする
小学生の子どものエロい、なんて高が知れている
しかし
ついに、その時は来た
ミホちゃんの過激すぎるエロい絵を担任にチクったバカがいる
しかも、
ミホちゃんの自由帳をご丁寧に提出しての告発
「あいつらエロい絵ばっかり描いてるんです」と
大勢の前で、
しかも担任の先生に
エロい絵を見られる事に
聡明なミホちゃんが耐えられるはずもない
「どうしよう!!お母さんに怒られる」
そう言って泣きながら
彼女は今まで描いたエロい絵を黒く塗り潰し始めた
綺麗な曲線が、鉛筆でガシガシ塗り潰されていく
ヒラヒラの可愛いネグリジェは
真っ黒い無機質なタートルネックの服装に塗り潰さていく
赤面した頰の女の子の顔は、
「メイクの濃いオカマ」だった、みたいな設定に書き換えられていく
私の好きだった、
秘密の花園が
黒く塗り潰されていく
「ミホちゃんやめて」「勿体無いよ」
「そのイラスト好きだったのにー!」
「先生に言う奴が間違ってるんだよ!」
皆でそう言っても、ミホちゃんはやめてくれなかった
ミホちゃんは
「ヘレン、私が描いた絵を塗り潰すから貸して!」
と塗り潰してしまった
黒く塗り潰さた、私の宝物
悲しかった
そして、なんだかとても恥ずかしかった
それからミホちゃんは
自分の才能のエロい絵を隠すようになった
でもたまにミホちゃんは私の漫画に寄稿してくれて
ストーリーをトンデモナイエロい展開にしてくれたりした
最近、有難いことに「色っぽい」と各所から言われ
ポカンとするので
なんとなく、今日はそんな事を思い出して書いてみた
ジャージコバ認定マドンナ💋心屋カウンセラーのヘレンでした