再録です(`・∀・´)


 桐油について説明します。

桐油とは、アブラギリから採油される乾性油の1つで、

塗料として使われている最古の油とも言われています。


紙や木材に塗布することにより防水性を高め丈夫にする作用があり

番傘や木工品など日本でも古くから使用されているものです。


例え話ですが、

皆さま「あぶら取り紙」って使ったことありますか?

顔のテカリを抑えるのに使い、

顔の油脂が取れると紙が不透明から透明になりますよね?


紙は油を塗布することで

光の屈折率が変わります。

(水で塗れている場合も同じ状態ですが水は乾いてしまうので、不透明に戻ります)


また、絵具でも同じことが言えます。

油絵具の美点は濡れ色。

重たい深みのあるテラテラとした質感です。

岩絵具の美点は乾き色。土や石の本来の温かみのある落ち着きのある質感です。



私は日本画の岩絵具の乾き色も魅力的に思いますが、

たまに油画の濡れ色が恋しくなります。

そこで、「シュガー」という作品のバックには一部、桐油を塗布しています。


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ただ、1つ難しいのが桐油は

耐水性の効果を持つため、作品の最後に塗って初めて結果が分かります。

ここも色の組み合わせの経験や計算を得て出せることの1つだと思います。


続きます