自分の小さな「箱」から脱出する方法/アービンジャー インスティチュート

¥1,680
Amazon.co.jp

---------------------------------------------------------------------------------------------

ビジネスでも役に立つ、自己啓発の本。


小さな視野しか持てないのはなぜなのだろう。この本を読み終えたときには、自分を客観的にみる第三者の視野を、より広げられると思う。


私たちは誰しも無意識のうちに「小さな箱」つまり、自分中心の世界に陥りがちなのだ。


電車の中で、目の前にいる人を「ひとりの人間」として尊重しているのか、それとも「ブタ」と同じようにみなしているのか。


部下を、同僚を、口うるさい対象としか見ていないか。


良好な人間関係を築きたいのにできない。


そういう人は、最も人間関係として基本的なこと―しばしば最も難しいことなのだが―である、「相手の立場を考える」ことが果してできているのだろうか。
残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法/橘玲

¥1,575
Amazon.co.jp

-----------------------------------------------------------------------------------------------

橘玲氏の最新作。彼の書籍はいつもこうインスピレーションを駆り立てられる題名なのだが、今回もこのように挑戦的な題名だ。


内容はまず自己啓発への批評からはじまる。人間は「変わることができる」のか、「変わることはできない」のか。(勝間和代と香山リカのぶつかり合いを分析していてとても面白い)


橘氏は、進化論などあらゆるデータをもとにひとつの結論を出した。


「環境は人間を2割しか変えない。8割は遺伝で構成されている。」
「人間は自分の意思で変えられる部分はごくわずかである。」



「残酷な世界」である。生物学的に、「やってもできない」ことは人間の遺伝子などのプログラム上、わかっているのだ。

だけれども、その「真理」が蔓延る世の中は倫理的にダメなのだ。だって、「自分を変えよう」っていう希望を持ったまじめな人間がいなくなってしまうから。

また、さらに残酷なことに
「ぼくたちの生きている国は資本主義で、遺伝子的に競争力に優れた人類は豊かになり、遺伝子的に競争力に劣る人類は貧しくなる。」



では、このような「残酷な世界」で生き延びる「たったひとつの方法」とは何か。

人間にはそれぞれ、生まれたからには「勉強せずともできる」ことが備わっている。
ジャイアンが身体的に優れていて、出来杉君は論理的に優れていて、しずかちゃんは歌が上手く、のび太はあやとりが上手いww

その「頑張らずともできる」才能で、個人のメディアを作っていく

こうしながら、我々は残酷な世界を生き延びることができるようになるのだ。
夢をかなえるゾウ/水野 敬也

¥1,680
Amazon.co.jp

---------------------------------------------------------------------------------------------

言わずとしれた水野氏の名著。この本はビジネス書というより、自己啓発なんですけれども。


内容は、自分を振り返って、「何も持っていない」と嘆くサラリーマンを、ゾウの神様が行動指針を示して偉大な人になるように変えていく、というもの。


「靴をみがく」「人の求めているものを考える」などの簡単な「課題」のなかに、
松下幸之助などの経営者やシェイクスピアなどの著名人の、生き方、考え方をわかりやすく踏まえている点が非常に秀逸な著作である。


この本を読んで私が考えさせられたことは、「こうすれば人間は変われる」ではなく、「人間は怠惰な生き物で、ここまでしないと人間は変わらない」というものである。


いつの時代も、周りに流されて生きている者と、自分に流されて生きている者の2者がいる。
私には、「時代に流されずに生きていく」ことが実に大変か思い知らされる作品でもあった。