「落語のタイトルは、誰がつけた？」

「タイトル」というのがまず、いいですね。こしら師匠は、落語始める前に必ず「タイトル」を言います。そこも特徴だったりします。落語っぽく「すっと」会話が始まることはない。言ってみれば本を表紙めくって読み始めるというパターンです。

小説や音楽なら、「題名（タイトル）」にこだわります。落語はそこのところ思い入れはない。下手するとオチのセリフだったりする。「ネタの題名？そんなのどーだっていいんだよ」という世界なのかもしれません。「写メ」が習慣になり始めた頃から落語会後に「番組張り出し」というのが言わば当然みたいになってます。が、落語会が終わったあと「あれ、なんてゆー噺なのかなあー」とかスマホ片手に検索して辿り着くのも楽しみとしていいですね。

「こしら落語」の場合、「タイトル」で「ああ〜」とはならない。全然違う噺だから。逆に聴いたお客様それぞれの「タイトル」でいいくらいです。聴いた後自分だけの落語になる。共有しない。そんなんでもいいかなとも思います。「交響曲第何番」的な。「こしら落語第一番」「二番」でもいいのかもしれません。

「一日一章MRI 31」