数年ぶりに記事を書きます。
今年でパワハラ問題が勃発してから10年を迎えました。あの時からだいぶ時代が変わり、社会情勢も変わりました。
パワハラを受けた当時は、いわゆるリーマンショックによる不況の真っただ中で、求人数もかなり少なく圧倒的な買い手市場(つまり事業主が有利)でした。一つの募集に対して何十人も応募が殺到する、そういった状態でした。
そんな状況では、会社もかなり強気な態度をとりがちになります。「嫌なら辞めてもいい。代わりはいくらでもいるから」
そういった態度の事業主もたくさん見受けられました。
そこからわずか10年で、世の中は大きく変わりました。
空前の売り手市場(求職者が有利)となりました。特に中小企業は、「募集をかけても全く問い合わせすらない」と嘆くところが続出。少子高齢化による労働力人口の減少とあわせて、人材確保が企業の取り組むべき喫緊の課題となっています。人手不足倒産という言葉も実際に世の中に認知されるようになってきました。
わずか10年前の常識が全く通じない世の中になったのです。
このブログを書き始めたきっかけは、パワハラを受けた被害者を少しでも減らしたいと思った事と、パワハラをする企業や事業主には、しっかりと制裁を受けてもらいたいと思った事でした。
この点についても、時代が変わりました。
まだまだ途中段階だと言えなくもありませんが、パワハラ防止が法律で明文化され、今後企業が取り組まなければならない事が具体的に決まっていく予定となりました。
それから昨今の人手不足に加えて、SNS等の大幅な発展により労働環境が悪い企業はすぐ情報が拡散され、応募をかけても人材を採用する事が大変難しくなりました。
ブログを書き始めた当初に思い描いた未来とは少し形が違いますが、法整備やハラスメントに対する世の中の意識の向上、そして労働環境の悪い会社へは人が集まらないという形での社会的制裁など、確実にハラスメントや極端な過重労働の強要を行う企業への圧力は高まっています。
またこの10年の間に、私の考え方も変わりました。
当初は、被害者を助けたいという思いの方が強かったと思います。相談に乗ったり、応援したりといった事がメインでした。
でもそれではイタチごっこだと感じ始めた事も事実です。
例えば一人の方にアドバイスを行い、そして「解決しました」とお返事をもらう。それはそれで嬉しい事なのですが、次から次へと同じような事で困っておられる方が出てくるのです。対処療法でしかないと痛感する事が本当に多かったのです。
だから、「イキイキと働ける職場を一つでも多く増やす事ができれば、困っている人を減らせるのではないか」
という思いを持つようになりました。
不幸な状態を改善するという事から、幸せな状態をさらに増やすという事にシフトしたとでも言いますかね。
不幸な職場を散々味わった経験に加えて、
経営者も労働者も関係なく、イキイキと自発的に自分の仕事をする事で、継続的に利益を上げ続ける事ができる職場作りをサポートできる知識と経験があれば、きっとできると思い始めましたし、それは私にしかできないと思い始めました。
幸いにも、経営者側の問題行為によってどういったリスクがもたらされるかという事以外にも、規則を守らず自分の利益のみを主張するいわゆるモンスター社員の実例もたくさん経験しましたし、こういった事で本当に大変な目に遭った事が、今となって生きてきています。
今は、経営側も労働者側も、職場の環境を守るよう常に考えながら行動する必要があります。
そういった事を、自分事として伝える事こそ私の役目だと思い、今は
イキイキ職場コンストラクターを名乗り活動しています。
時代も社会情勢も、そして私の考え方や実際の行動もたった10年で変わりましたが、今は働く事がイキイキとした人生につながるサポートをするという事を仕事としています。
そして直近では、大阪でミニセミナーのようなものを開こうかななんて考えています。
私にしか話せない事を話したいなと思っています。