*悩みに悩んでいる自分、いつか曲づくりの種に*
ある春の日曜日
大きなモールの中を歩く
でも、今は
服が欲しいとも、
美味しいものを食べたいとも思わなくて
全ての店が、自分と無関係。
気が付くと
私は半透明に透けていた
そんな私にもう
色は見えても無意味で
音がきこえても無意味で
私一人が、意味も残さず消えていて
泣くこともできず
無気力にただ
足音もなく歩きぬけていく
ところが、
本屋に行くと、
生きづらさを軸にした
本がたくさん並んでいた
科学的だったり、
宗教的だったり、
スピリチュアル的だったり、
多くの人々が、
心の悲鳴を上げていて、
生きていくのにしんどくて、つらくて、
必死なんだって
そっか
自分だけが半透明なんじゃない、
多くの人が、世界が、
実は半透明なんだ。
私のこれは、ありふれた世界の
ありふれた物語のひとつなんだ。
そう気づいて
私は色をとりもどすために、
自分だけの物語をさがして、
日常という旅にでて、
歌をうたう
どうか私以外の半透明の人たちも
できるだけ多く、色づきますように。
ささぼーりん