猿では分からない建築基準法の読み方

猿では分からない建築基準法の読み方

東京都内の某民間機関で確認審査をやっています。確認基準法に関する知識をアウトプットしています。

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建築基準法第1条

建築基準法の第1条は、その「目的」が書かれています。

「この法律は、建築物の


①敷地

②構造

③設備


及び

④用途


に関する最低の基準を定めて、

①国民の生命

②健康

③財産


の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。」


壮大な目的をさらっと書いていますね。


本文にも書いてありますが、建築基準法が定めるところはあくまで「最低の基準」ですから、この基準に適合すれば質の良い住宅、という訳ではなく

設計者や建築主は可能な範囲で基準以上の「建築物の質の向上」に努めなさい、というのが昭和25年の法律施行当初の解説に載っています。

あわせて、こんなことも書いています

「また、建築主事その他法を施行する者によっては一分一厘の枝葉末節にこだわることなく法が運用されることが望まれるのである。」

ようするに、くだらない言葉遊びで「適合」とか「不適合」とか判断しないで、法律の主旨をよく理解して運用しなさい。とおっしゃっている訳で。

どことはいいませんが、「ザ・お役所仕事!」をしている公務員の方々には是非ぜひこの一文を読んでもらいたいですね。