荒川が住んでいたシェアハウスの大家さんは、30〜40代くらいの若めのイタリア人で英語も話せました。
「困ったことがあったらなんでも聞いてね」といつも声をかけてくれる、とても親切な大家さんです。
以前に「なんの仕事をしてるの?」と聞かれたのでテーラーだと応えたら、大家さんの祖母も元々テーラーをやっていたと話してくれました。
仕事に関してはそれだけの会話でしたが、なんと荒川のためにナポリのサルトリアを探してくれていたのです。
いくつか紹介してくれたサルトリアに実際に行ってみて話をしました。
そこで出会ったのが、アンナでした。
アンナは偶然にも今住んでいる家の近所に住んでおり、更に以前キートンの学校に通っていた元生徒でした。
共通点も多く、話も弾み、ここで働かせてもらうことにしました。
それが「Sartoria Volpe(サルトリア ヴォルペ)」です。
サルトリア ヴォルペに行く時は、その日の朝にアンナに連絡をします。
すると、バイクで迎えに来てくれます。歩くと1時間くらいかかるのでとても有り難かったです。(それでも散歩がてら歩いて出勤することもありました)
到着すると、オーナーのジョバンニ・ヴォルペが「クロワッサンとカフェいる?」と聞いてくるので喜んでいただきました。
毎回訪ねてきてくれるのでサルトリア ヴォルペに行く時の朝食はいつもこれでした。
ここは20代のサルトが沢山います。若い職人たちが楽しそうに働いているのを見て、荒川も負けないぞ!と意気込みました。
まず始めにとりあえず、1着作ってみてと言われました。
実はお店の真ん前に日本でも有名な生地のマーチャント、Caccioppoli(カチョッポリ)の本社があるのです。
早速そこで生地を購入して作ることにしました。(流石本国、日本で買うよりかなりお値打ち価格でした)
技術指導は、ロベルトから教わることになりました。
このおじいちゃん、(他の一緒に働くイタリア人ですら)何と喋っているかわからない、という大ベテランのおじいちゃんですが、
イタリア語が未熟である荒川は、ロベルトの身振り手振りで指導内容を理解していました。
その後、仲間内で「わからなかった理由は、ロベルトが日本語を話していたからだ!」とちょっと話題に(笑)。
初日のお昼にちょっとした歓迎会をしてくれるということで、山奥のリストランテに連れて行ってもらいました。
お店は森の中の湖のそばにあり、とても綺麗な場所でした。
そして、流石は美食のナポリ人が連れて行ってくれるお店、料理もとても美味しかったです。
特に感動したのが、ザリガニ(スカンピ)のパスタです。
日本でザリガニと言うとあんまり食べたいと思いませんが、実際には手長エビのことです。
トマトベースのパスタの上にそのまんまの姿で、ドーンと出てきます。
これがとても美味しく、イタリアに来た際には毎回食べています。
サルトリア ヴォルペでも、日本人の職人が来たのは荒川が初めてでした。
それにも関わらず、暖かく迎え入れてくれてとても嬉しく思いました。
こうしてキートンが休みの土日は、サルトリア クオモに行ったり、サルトリア ヴォルペに行ったりして、二軒のサルトリアを掛け持ちして働くことになったのです。
続く。
【サルトルリサルタス公式HP】
https://sartorresartus1971.co.jp/
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