おはよ!

今日はきっと、、

気温によって

金雀枝の散髪を終える

毛布が後一枚とこたつの上掛け

未だ出ているので

洗えるかどうか

湿気の加減で洗いたい

 

ひいおばあちゃんの記憶は

父方には全くない

なので、長命ではなかったのだろう

 

次に

影の薄かった父方の祖母

長命だったにもかかわらず

徳之島と大阪で離れて暮らしていたせいで

記憶が一つ二つ

一つは

もう既に大阪行きの船に乗るために

父の実家に挨拶に寄った時と思うが

振る舞い料理を作って

迎えてくれていた

その席で

祖母が沙羅に2cm程の厚みのある

豚肉の皮つきの肉を手で持って

「此処におるか?」と聞いた事

 

父母は食い詰めて

大阪に出るのであるから

1人でも養う子は少ない方が良くないか?

と、言うお話

此れは理由がはっきりしている

姉は長女で11歳、親の手伝いができる

妹は未だ4歳、母親を恋しがる

次女の沙羅だと

祖母の手伝いぐらいは出来て

親が無くても育つと思った

 

それを

母が拒否してくれたらしい

「どんなに貧乏をしても

子は捨てられない」と

 

但し

この答えは母方の祖父から

重々言われていた事

これを後で聞いた

「嫁ぎ先に子供を残して自分らだけ

大阪には行くな!

あの家に子供を残して行くと

あそこの、女姉妹のように育てられる

絶対承諾するな」

 

この両家の祖父母の心

どっちが正解だとお思いになりますか?

大阪で母は

血が滲むほど歯を食い縛り

子供を育てたと思います

そのお陰で

沙羅は何の不自由もなく

幸せな暮らしができています

田舎の祖母の元に残されて居たら

甘やかされはしたかもしれませんが

きっと後々

寂しい思いをしたと思います

基本的な物の考え方が違うからです

そして

もしかしたら

身内を転々とする羽目になったかもしれません

言うこと聞かん子!

に、なったはずですから

 

沙羅の心

物の考え方の基礎、基本の生き方

此れを示して下さったのが

その、母の行いであり

祖父の人を見る力だったと

その、

大好きな豚肉を手に

「イヤ」をはっきり言えた自分の中に

血が流れて居たと思います

 

沙羅は

厚みのある皮付きの豚肉の

柔らかい甘煮が大好きだった

その肉を手に持ち頬張りつつ

「イヤ」を言った時の父方の祖父の顔を

朧げに覚えている

 

母方の祖父

人は自分と同じ事を見ているわけでは無い

同じ酒席に座って居て

ペチャクチャと話して居ても

同じことを耳にして居ても

聞く解釈はその人自身の

物の味方、感じ方

生活の貧窮

その、それぞれの人の言葉に

賛同したり相槌を打っていると

その人の運気に引っ張られる

そして、往々にして

水は低きに流れる物

自分の行いにとって

簡単な方を良い方と感じ

そちらを選択する

そうすると、其処から抜け出すには

身一つで

他国を放浪する程の

困難を覚悟しなければならない

選ぶのは

その時々で難しいが

正しいと思える道

父では無く

母の覚悟で救われた

 

沙羅より