夢見がち [ 結城沙羅 ]
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お早うございます

もう、二日も経ちました

記憶の薄れないうちに

書き記したいと思います


2015年3月18日午後3時20分


戒名 「英明浮雲居士」


この日の13時45分頃

リビングの外で、人影が動いているのが

ガラス越しに見えています

ドアを開け覗くと、業者さんが

車2台で、男性の方3人で車から荷物を降ろしていらっしゃいます


ご挨拶をして

利用契約をする時に

先にお部屋を、もう一度確認の為と

覗きに行き

病人さんに声を掛け、今から準備しますといい

リビングに戻ってきた時に

看護師さんが二人で来て下さいました


「もう、一度病人さんの状態を見てから

動かしましょう」と見て下さったのですが

この時で14時を十数分過ぎています

14時に成っても見えないので

遅いなあと時計を睨んだ所でしたのでハッキリしています


そして

顔を見ると、そう、唇の色が黒っぽく見える

看護師さんの問いかけには

返事をされます

そして、酸素を計ると1.0L

??表示されない

看護師さんはスイッチをいらいまくっていますが

液晶パネルにエラーライン

ご自分の指を当て計っても表示されず

機械の電池切れ


で、手持ちは無いかと探してましたので

沙羅の電池を予備箱から取って使って頂くとOK

で、病人さんは92

微妙な数字

此処で機械の酸素量を1.5Lに上げて計ると

かろうじて95の数値は出ます


看護師さん悩んでいますが

機械の数値を最大の2Lには上げません

酸素量が増えるが

窒素量も増えて、頭がぼーっとしたり

朦朧としたりするから医者の指示が無ければと

言われた


此処で4,5分悩みました

「ベッド、どうしましょう?入れるなら最後の

チャンス、後は悪くなるので、身体を動かせなくなる」

沙羅は

「そうですね、チャンスとしては最後でしょうね」

「一寸、先生に聞いてみようか?」と携帯を取り出し

電話をかけ始めます


そして

多分、呼び出している最中に

もう、ベッドの業者さんには

「今日は一寸無理やと思うから」帰ってと指示

降ろしていたお荷物を積み込んでいます


お話を終わり、携帯を閉じて

「病院に行って、水分の点滴をしたら

少しはましになると思うけれど、嫌がるもんなあ」

と、言いながら

病人さんに

「病院に行く?」と声を掛けると

「うん」と唇を動かしながら首を縦に振ります


今まで「嫌」とにべもなく断られていたので

看護師さんはびっくりしたのか

「あれ?うんって言ったな?本当に行く?」

「うん」

「じゃ、病院に行こうか?」

「うん」と三回も念押しをされています

其処から直ぐ病院に電話を掛け

「ベッド何号室は入れる?じゃ、何号室に準備して

緊急でそのまま救急隊のストレッチャーで

部屋まで上がってもらうから」と病院に指示を出し


救急車を要請

沙羅には、このままで行くから紙オシメと

ティッシュを持って来てもらったら良い」と準備

消防の方が道を尋ねられたらしく

携帯を沙羅が引き受けて道を説明すると

「15分程で着きます」

「あの、サイレンは鳴らさないで、、、」と言うお願に

「緊急車両は法令で鳴らさなければならないと決まっています

近くに着いて、確認出来たら止めるので

聞こえたら、合図して下さい、田原の方から行くように

手配しましたので、15分程で到着します」

と言われたので看護師さんに携帯を戻すと

「あれ?切れてる」


と言いながら

再度病院に連絡ちらっと時計を見ると

時計の針が15時に10分程の位置

救急車が到着、酸素ボンベを担いだ隊員の方が

チューブをつなぎ直し

担架を廊下まで運びいれ

幸い病人さんは新しい毛布を敷いて

寝ていましたので、毛布毎、移動と

一度畳みの上まで降ろし毛布の強度の確認


廊下の担架の上に降ろし

玄関迄担ぎ

靴を吐く為に降ろし

その時に、後方の隊員さんは

廊下で靴を履き救急車に

看護師さんはお二人でしたので

お一人は沙羅と一緒に救急車にのりました

本人確認は沙羅がして

後、状態の説明に成って看護師さんが

説明と同時に、車は動きだしました

15時5分


道をバックして

最後の隊員さんが乗り込み

前進を始める時には計測装置が

身体に装着され

通常の血圧は幾ら?


残念ながら、看護師さんカルテを忘れて来ていましたし

同乗された看護師さんは

何時も訪問されている方とは別の方でしたので

沙羅が

高い時で130を超える事は無く

低い時も100に成る事は有りません

一度だけ158と言うのが有りましたと

答えました


機械の何の数値を見ているかは判りませんが

その時表示されていた数値は108

その数値が78に成る頃酸素マスクが

交換されて、その後すぐ病院に到着

表に主治医の先生と数人の看護師さんが

待機されていました


最初に機械を見て

主治医の先生

「何や、数字動いてないやん」と言う言葉

「もう、そのまま病室に行って下さい」

女性の声で中に入りエレベーターで

4階の病室に

救急車で酸素5Lに上げました」と言う声が聞こえます


そして、

「ご家族の方、一寸外でお待ちいただけますか」と

心電図を繋ぎ換え、酸素を繋ぎ換えています

この間は5分も掛っていません

病院の角の信号で酸素チューブをつなぎ換え

小さな病院ですので

廊下も距離が短い


15時6分に沙羅はご家族に

もしかしたらとLINEを送っています

この後数件電話を掛けていますが

何方も出ませんでした


ほんの数分で

主治医の先生が見え

「何方か最後に立ち会うような方に連絡を」と言われたのです


ですが、入れ替わりに

看護師さんが飛んで来られて

後何分ぐらいで来られますかと聞かれましたが

何方も、小一時間は掛りそう


沙羅より